9月8日愛知・名古屋国際会議場イベントホールで第83代KO-D無差別級王者・青木真也へ挑戦が決まった遠藤哲哉。青木は前王者・上野とのタイトル戦を前に「遠藤は死んだ。フタをしてしまった」と発言し、2年前の中嶋勝彦との一戦で失神した遠藤の過去を蒸し返した。8月25日後楽園大会で、上野勇希を破りKO-D無差別級王座を手にした青木の前に遠藤が現れ、挑戦表明。そして、タイトル戦に挑むことで“中嶋勝彦”と向き合うことを決断した。遠藤を突き動かしたものとは…
――9月8日名古屋大会でKO-D無差別級王者・青木真也選手への挑戦が決まりました。
遠藤:KO-D無差別級王座に挑戦するのは 2022年8月20日大田区大会の樋口和貞以来、約2年ぶり。
あの時は2022年6月12日さいたまスーパーアリーナ「CyberFight Festival 2022(=サイバーフェス2022)」で中嶋勝彦選手の張り手をくらい脳震盪を起こした後でKO-D無差別級王座を返上。
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6月中旬から開催されたKING OF DDTを欠場し、その大会で優勝した樋口がKING OF DDT2022覇者&KO-D無差別級王者になりました。その樋口の初防衛戦の相手が僕でした。
今回のKO-D無差別級王座挑戦は、2年前の出来事を青木選手が表に出してくれたおかげ。結果がどうであろうと、9月8日青木選手への挑戦は、僕にとってプロレス人生の転換期になる試合だと思います。
――サイバーフェス2022の後、同年10月のインタビューで「プロレスラーとして白黒ハッキリしたので、あの時の結果は受け入れています」と遠藤選手は答えてくれました。その時から心境の変化はありますか?
遠藤:それに関しては今も変わってないです。 あの試合結果は、中嶋勝彦選手の横に白い丸(○)がついて、僕の名前の横に黒い丸(●)がついた。なにも知らない人が見たらそれが全てです。
その過程において、中嶋選手の張り手を受けて僕が失神して飛んでしまった。それ以上でもそれ以下でもありません。
――当時、その「張り手」が大きな議論になりました。
遠藤:耐えられなかった僕にも非があると思ってます。もし「プロレスをするつもりがなく、遠藤のことを失神させるための張り手だ」と中嶋選手がハッキリ言えば、「それは違うでしょう」と僕も言えます。
でも結局は人それぞれの受け止め方の問題。僕は「プロレスの範疇の技で失神してしまった」という結果を受け入れた上で、次を見据えなければいけないと思っていました。