――取材のたびに話してくれましたね。
安齊:7.20後楽園の本田竜輝戦や8.3仙台の斉藤レイ戦、そして、6度目の防衛は叶いませんでしたが、8.17青柳さんに敗れた立川での戦いにおいては、SNSで批判の声がなかったんです。
「これで叩かれるなら仕方ない」という気持ちで、自分自身を全部出し尽くしました。全ての防衛戦、全身全霊を注いで死ぬ気で戦いました。
【全日本プロレス 安齊勇馬】三冠ベルトは、良いことも悪いことも全て運んでくる『妖刀』みたいなもの。…
5.29後楽園、チャンピオンカーニバル2024(=CC2024)覇者・宮原健斗を挑戦者に迎え行われた三冠ヘビー級戦。見事に安齊は初防衛に成功した。キャリア1年9ヶ月、新時代…
そう考えると、メンタル的にすごく強くなれたと思います。三冠王者にならなかったら、他のレスラーの標的として、あそこまで自分に注目が集まることはなかった。
本当にいい経験もできましたし、人間としても成長しました。
やっぱりスキルがないと長い時間を戦い抜くのは難しい。ある意味、強制的な環境で、防衛戦ごとに対応しないと生き残れなかった感じでした。
そういう状況の中、試合を重ねるにつれ、徐々にタイトルマッチに順応できるようになり、“試合の中で身体を休めるタイミング”が、少しずつ分かるようになりました。
僕が三冠王者として君臨したのは約5ヶ月。半年にも満たない期間ですけど、僕の中では、人生で1回あるかどうか分からない大事な5ヶ月間でしたね。