7月21日、東京・両国国技館で開催された夏のビッグマッチ。メインでKO-D無差別級王者の上野勇希が激闘の末、KING OF DDT2024覇者で同門The37KAMIINAのMAOを破り6度目の防衛に成功。8月17日横浜ラジアントホール、「いつでもどこでも挑戦権」をアントーニオ本多が行使するも、上野が本多を返り討ちにしてV7を達成。そして、8月25日後楽園大会、KO-D無差別級王座8度目防衛戦の相手は“バカサバイバー”の異名をもつ青木真也。覚悟をもってV8戦に臨む上野に青木への想いや意気込みを聞いた。
――7.21両国国技館、KO-D無差別級王座選手権試合は上野選手が熱闘の末、挑戦者・MAO選手を破り6度目の防衛に成功しましたね。上野:まず、4000人以上のお客さんが入った超満員の両国国技館。もうほんと、その会場の熱量がすごく高かった。それは、上野とMAOがDDTを見せていくために、日々積み上げて、ちょっとずつ繋げて紡ぎ上げてきたものを、お客さんが受け取ってくれた証だと思います。
もちろん僕たちだけじゃなく、DDTのみんなが DDTを楽しんでもらうためにDDTを示し続けてきた結果があの超満員の両国になったと感じています。
やっぱりMAOはMAOだし、上野は上野。僕らがやってきたことが間違いじゃないと証明できた両国でしたね。
僕のデビュー2戦目の相手がMAO。ガラガラの新宿FACEで一騎打ちしたMAOと、時を経て超満員の両国国技館でDDT最高峰のベルトである“KO-D無差別級王座”を賭けて戦えたことは言葉にできないくらい感無量。結果以上に僕にとって価値のある戦いだと思います。
――KO-D無差別級王座挑戦に向けて、MAO選手が「上野勇希としっかり向き合いたい」とThe37KAMIINAから一時的に離脱し、他のユニットに交じり前哨戦を行いました。7.21両国のタイトルマッチで、その効果はありましたか?
上野:効果とか、そういう事じゃないですね。The37KAMIINAから家出して一時抜けたっていう状態でしたが、「抜けました、やめました、裏切りました」ってことがあったとしても、僕たちはThe37KAMIINAであることに変わりないし、その一時的な状態なだけ。
ましてや、僕たちは「タイトルが欲しいから」とか「何となく上に行けそうだから」と言った利己的なものではなく、“心が繋がっているから”一緒にユニットとしてやっているわけで。
むしろ大事なのは、家出をしたことより、僕とのシングルマッチに「しっかりと向かい合おう」って、自由人で感情の赴くままに生きているMAOが行動してくれた。
DDT UNIVERSALチャンピオンで、世界を感じ続けて自分の世界を作り上げているMAOがそうやって感じてくれたっていうのが、嬉しかった。
だからこそ、両国で僕たちは心をぶつけ合いました。