――正田選手は、昨年11月にクリス選手を中心としたユニット「SCHADENFREUDE International(シャーデンフロイデ・インターナショナル)」に加入しました。
正田:僕はユニットに加入するのが初めてです。やっぱり成長したいというのが一番の理由。メンバーのクリスや高梨(将弘)さん、(アントーニオ)本多さんが持っているテクニックをそばで学びたかった。
加入した当初は「みんなについていくために頑張るぞ」とシンプルに考えていました。
そして行動を共にして約9ヶ月、「そろそろ学んだことを成果として出さないといけない」と最近思い始めています。
そのキッカケの一つが5.5後楽園『KING OF DDT~20th Anniversary~』トーナメント1回戦、クリスとのシングルマッチだったんじゃないかな」って自分では感じています。
――「成果として出さないといけない」と思った理由を、具体的に教えていただけますか?
正田:例えば、男色ディーノさんなら「ゲイレスラー」。遠藤さんなら「ハイフライヤー」という、お客さんに伝わりやすいキャッチコピーやキャラクターがあります。
しかし、僕にはそれがなかった。あるとすればデビュー当時から言われている「スーパールーキー」くらい。
だから「自分がどんなキャラクターだったら、みんなに伝わるのかな」って悩んでいました。
でも、あのKING OF DDTトーナメントでのクリスとの戦いで光明が見えた。試合後、「これだ!」と自分の特徴や人間性、キャラクターを明確に絞ることはできなかったんですけど、そこに辿り着く道筋がなんとなく見えた。ところがそこから迷走してしまいました。
そんな中、「自分はこういうスタイルで、こういう人間性で戦えば、自分を発揮できるんじゃないか」と道筋がより鮮明に見えたのが、8.10大阪のKO-Dタッグ戦。
もちろん進んでいく中でつまずくこともあるし、道草を食ってしまうこともあると思います。まだ“道”が見えただけ。「ここから、さらに大変だろう」と自分の中では感じています。