【DDTプロレス 上野勇希(前編)】「MAOがDDTである」からこそ、僕のDDTができる。一番に期待したのは、輝いている「DDTのMAO」とKO-D無差別級を戦えること

KO-D無差別級王者として無期限休業前の髙木三四郎とタイトルマッチを行った上野

――昨年の11月にKO-D無差別級王座を初戴冠された時にくらべて、今の上野選手には王者の威厳を感じます。それは、戦いを重ねながら「過去」とも戦っている。具体的には過去のレジェンドたちとも戦っているからだと推測します。髙木三四郎選手との防衛戦を観て、「挑戦者・髙木三四郎の土俵」に上がりながら最終的に勝った上野選手は、王道の王者であり真の王者だと思いました。MAO選手が「上野さんが、ちゃんとDDTの中心で支えてくれているから僕は好きなことができる」と話していました。そういうことが如実に見えてきていると感じます。

上野:タイトルマッチにおいても、普段の試合においても、僕は全くもって相手の土俵に立とうとか、相手の敷居を跨ごうとか、そんなつもりは全然ないですね。

チャンピオンになって、より強く想うのは、「僕は僕でしかない」っていうこと。それは良くも悪くも、それでしかない。 

チャンピオンになったから偉い人になるわけじゃないし、チャンピオンになったから何もかもが自分の色に染まるわけでもない。

DDTってオモロイ。そして本当にすごいです。髙木さんはすごいし、彰人さんもすごい。HARASHIMAさんも男色さんも納谷ちゃんもすごい。もちろんクリスもすごい!僕は、そのすごい人たちと戦っている。

彼らとの戦いの中で、相手の土俵に乗っかってやることに僕が異を唱えることでもない。そういう意味では自分でもよくわかんないですけど。

自分の好きな人たちと全てを出し尽くして戦うことに意味があると思います。その積み重ねです。

僕はタイトルマッチをするたびに 自分のことが認められるのを実感するし、だからこそ同じように、自分で自分のことも認めてあげないといけない、という想いはあります。

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