【プロレスリングWAVE 桜花由美】社長就任から2年。激動の日々(前編)

――自己プロデュース力が高いですね。でも付加価値がプロレスだったんですか?

桜花:当初はプロレスをやると思ってなかった、アクション女優募集だったので(苦笑)。「アクションが出来る声優はいない」と思ったからです。アクション自体は柔道経験があるので、抵抗はありませんでした。

 吉本女子プロレスJd’は2年間練習してプロレスデビュー、声優時代の8年間を含めて10年。ここまで頑張ろうと。

 しかし、いざ蓋を開けると「早くデビューしろ、いつデビュー出来る」と。練習半年でデビューしました(笑)。2年間はプロレスを頑張ろうと思いましたね。

――それで2年間頑張れたのですか?

桜花:吉本女子プロレスが、「2年間プロレスを続ければアクション女優として映画に出られる」という餌をぶら下げていたのです(苦笑)。結局3年後に映画出演することが出来ました。

――プロレスは2年間で卒業しなかったのですね。

桜花:卒業の試合でプロレスを続けるかどうか、自分で決めることができました。最後の試合はタイトルマッチ、しかし負けてしまった。

 私としてはプロレスをした証としてベルトが欲しかった。雑誌の選手紹介で「タイトル歴なし」と書かれているのが嫌だったので(苦笑)。それでプロレスを続ける決意をしました。その後、団体はJDスター女子プロレス(以下 JD)に名称が変更。

――小さい頃からプロレスに興味はありましたか?

桜花:プロレスを観るのは苦手でした。痛いじゃないですか。やるのは好きですけど、今でも観るのは苦手ですね(苦笑)。

――桜花選手のプロレスを初めて見た時、躊躇なく相手の顔を蹴る「ビッグブーツ」を使用していて「なんて、えげつない技を使う選手なんだ」と思った記憶があります(苦笑)。

桜花:元々、殴る・蹴るなど相手のことを痛めつける技は苦手で丸め込む技が多かった。丸め込みを使うのは小柄な選手が多いので、実際に会うと「もっと身長が小さいと思っていました」と言われることがありましたね。

 JD時代、先輩選手に「お前の試合には感情がない」と言われました。バックエルボーとかは使っていたけど、殴る蹴るはしなかった。先輩に言われて頭に来たので「殴る蹴るをすればいいのですね」と。

 そして張り手を使ったら、会場が「ドッカーン」と沸いたんです。それから攻撃が楽しいと思うようになりました。最近は人の顔を蹴ることが大好きです(笑)。

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