――安齊選手は三冠王者、そしてゼンニチ新時代の中心的存在。少し遡ると2022年プロレス大賞新人賞受賞と、背負っているものも大きい。でもこれを乗り越えた時、今まで誰も見たことのない景色を見ることができるのではないですか?
安齊:これはもう僕の運命なので、もう全てを受け入れるっていうか、乗り越えるっていうか、楽しむっていうか、多分どうなろうがいばらの道なんですよ。ベルトを落としたとしてもいばらの道ですし、ベルトを持ってない期間もずっといばらの道だったし、いばら以上だと思うんですよ。
でも僕はその中でやるしかない。だから逆に楽しいですよ。誰も経験したことのないプロレス人生じゃないですか。つまり、僕自身が僕の道を想像できないってことは、この先、誰も想像できないと思うんですよ。
だからどうなるにしても、今、僕が一番面白い存在だと思います。このままベルト落として、レスラーとして落ちぶれて、「あの時は輝いていたけど、今はもう見る影もないね」になっちゃうのか。
全ての困難を乗り越えて、「全日本プロレスってスゲェな、安齊勇馬スゲェな」となれば全日本プロレスはもっと盛り上がりますし。
でも、その姿を見て先輩たちが「安齊がいるから全日本プロレスは大丈夫だな」なんて思うわけがない。
「俺が全日本のナンバーワンだよ」ってなったら最高ですよね。全日本がますます盛り上がります。
――僕は定期的に安齊選手の取材をさせてもらっています。数年後「デビュー2年目でこんな発言をしていますが、本当はどんな心境だったのですか?」ってファンの方々と一緒に過去のインタビューを振り返りたいです。
安齊:10年後とかやりたいですね。「4年目でこんな発言してたのか。まだまだ自分を分かってないですね」とか。きっと笑いながら過去を振り返る日が来ると思います。
(おわり)
<インフォメーション>
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取材・文/まるスポ編集部
写真提供/全日本プロレス