試合後のバックステージで町田は、「届かなかった。この試合にかけて全部出し切ろうと思って、この試合でどうなってもいいやって思って、そういう覚悟で挑んだんですけど、届かなかった…。
やっぱり、生きているとなかなか思うように上手くいかないことや、自分が追いかけてきたものが離れて行ってしまったり…そういったものがあるんだけど…そして今日ベルトに届かなかった。
人生って何なんだろうな、って思ってしまいがちになるけど…でも俺は、ここで諦めない、まだ負けたくないから。自分に負けたくないし、自分の人生に負けたくないから。
今日、試合で負けたけど、俺は自分の可能性をこれからも諦めないで、自分に負けないで生きていこうと思います!全力を出し切れました。応援ありがとうございました!」と晴れ晴れした表情で語った。
「また(MAO選手と)やりたいですね。でも掌底もミドルキックも全部痛かった。もうやりたくねえな、と思ったけど、やっぱり魂が揺さぶられたから、またこういう闘いやりたいなって思います」と、ベルトには一歩届かなかったが再戦への前向きな姿勢を見せた。
5度目の防衛を果たしたMAOは、「魂削った、命も削った…もうダメかもしれない、何度もそう思いました。しかし、俺の耳にはいっぱい声援が届いて…。頑張ろうっていうか、『こいつら全然ドン引いてないじゃん』って思って。最後もう俺の体がぶっ壊れていたから、『もういいや』と思って、『俺を壊してくれ~』って感じだった。まあ、みんなドン引きって言っても楽しんでくれたみたいで良かったよ」と町田との激闘を振り返った。
「俺はキックボクシングをやったわけじゃない、プロレスリングをやったんだ。俺はこんな相手(町田光)に巡り会えて幸せだよ。俺にはいろんな部門のライバルがいるけど、町田光は、間違いなく俺の心のライバルだ。もの凄いハートだった。挑戦してくれてありがとう」と町田への敬意と感謝の気持ちを語った。
そして、次期挑戦者の正田壮史に対して「ずいぶん生意気なヤツが出てきたもんだねぇ。このベルトの重み、俺のUNIVERSAL創設時からの雪辱、そして果たしてからの今も、この猪突猛進の勢いをわかってきてるのか!バカと天才は紙一重のバカ寄りが一番強いんだよ。あいつ(正田)は大バカ野郎だけど、俺は大バカ野郎好きだよ。楽しみにしてる!」とMAOは挑戦者を歓迎した。
試合結果
セミファイナル DDT UNIVERSAL選手権試合 60分一本勝負
<王者>○MAO vs 町田光●<挑戦者>14分27秒 片エビ固め
※みちのくドライバーⅡ。第12代王者が5度目の防衛に成功。
<インフォメーション>
3月17日(日)後楽園ホール「Judgement2024〜旗揚げ27周年記念大会5時間スペシャル〜」にて、DDT UNIVERSAL選手権試合<王者>MAO vs 正田壮史<挑戦者>、第12代王者6度目の防衛戦が行われます。
■チケット等、詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。
■試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。
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文/黒澤浩美
写真提供/DDTプロレスリング