今年4月2日に行われた同期の炎華(ほのか)との鮮烈なデビュー戦は、記憶に新しいところだ。12月3日の誕生日で19歳を迎えたきずな。まだあどけない笑顔の中にもプロレスラーとしての向上心や使命感を抱いていると感じる。そんな田中きずなに2023年を振り返ってもらった。
――きずな選手は今年4月にデビューし8か月が過ぎました。7月に取材した際に「憧れていた夢の舞台『CATCH THE WAVE』にも出場できて、毎日が充実しています!」と笑顔で話してくれました。その頃と比べて心境に変化はありますか?
きずな:あの頃はデビューしてからあまり時間も経っていなくて、「プロレスデビューの夢が叶って嬉しい」っていうのが大きかったです。
でも同期の炎華が結果を残しているのに、自分は一勝もできないのが続いていました。だから、しばらく「楽しい」より「悔しい」が大きかったですね。
でも、12月1日新宿FACE大会、炎華とタッグを組んで対戦したChi Chi&ZONES戦で、父(田中稔)から教えてもらった“HEATクラッチ“で勝つことできた。
父の技を自分が使える有難さを感じながら、ここから今後もっとこの技を大切に磨いていって、ドンドン勝てるように頑張っていきたいです。
――10月下旬から11月にかけて頭のケガで欠場もありました。
きずな:試合ができなかったのは、すごく辛かったですね。ファンや周りの方にご迷惑をおかけしました。
休んでいる期間、復帰した後に「どうしていこうか」とか、いろいろ考える時間ができました。
父からは「プロレスにケガはつきものだから落ち込むんじゃない」とアドバイスがありましたね。
――優しいですね。ところでプロレスラーになる前となった後でお父さん(田中稔)の見方は変わりましたか?
きずな:元々、父のことはずっと尊敬していました。父がプロレスを大好きなことは知っていました。家でもずっと試合を見返したり、暇があったら練習に行ったりする姿を見てきました。
でも自分がレスラーになって、また別の角度で「すごいレスラーなんだ」と感じますね。
昨年、MMAに挑戦したことがありました。「プロレスでたくさん実績を残しているのに、また新しい挑戦をするんだ」と。
一から勉強をし直すかのように、自分で道場を探して時間を見つけて通っていました。その姿を間近で見て、改めて尊敬しました。
――デビューしてから今まで、きずな選手にとって印象に残っている選手や試合を教えていただけますか?
きずな: Evo女(Evolution)のChi Chi選手やZONES選手が印象に残ってます。体もしっかりしているし技も上手い。リスペクトしている選手です。
Chi Chi選手とは、8.28新木場大会でのシングル戦が10分時間切れ引き分け。12.8仙女新木場のじゃじゃ馬トーナメントでは負けてしまいました。
私のデビューが今年4月2日、彼女が3月31日。同期なので意識しています。
――まもなく2023年が終わります。どんな一年でしたか?
きずな:プロレスラーになるという小さい頃からの夢が叶って、あっという間に過ぎた2023年でした。来年はしっかり結果を残せるようにしたいです。
――来年の目標を教えてください。
きずな:小さい頃から自分がWAVEに入団して手に入れたいと思っていたのがWAVEのベルト。まずは炎華とのタッグでベルト獲得を目指します。
<インフォメーション>
今年最後のWAVEのビッグマッチは12.24カルッツ川崎。試合情報やチケットの詳細はプロレスリングWAVE WEBサイトをご覧ください。
田中きずな X(旧Twitter)
取材・記事/まるスポ編集部
写真提供/プロレスリングWAVE