【DDTプロレス 勝俣瞬馬】DDT EXTREMEのベルトの価値を上げていきたい(後編)

――勝俣選手がDDT EXTREME級王座を戴冠したのは、偶然ではなく必然で何か意味があるような気がします。これまでとは違うEXTREMEの闘いが行われるような気がしてワクワクします。そして初防衛戦の相手が、なんとMAO選手。それも勝俣選手から指名しましたね。

勝俣:MAOとは2年くらいキャリア違いますが(勝俣選手が先輩)、MAOのデビュー2戦目の相手をしましたけど負けたんです。あいつとは、これまで5回シングルマッチをして、全て負けています。

 DNA甲子園で負けて、2019年8月名古屋のブロック玩具ハードコアマッチでも負けて、後楽園でのMAOの凱旋帰国試合でも負けて、昨年11.3大田区のMAOの復帰戦でも負けて…全部負けてきました。それにMAOは、僕のやりたかったことを全部やってきたんですよ。

 MAOは高木さんと抗争していた時期があって、それを見ていて僕は悔しかった。MAOは高木さんを相手に好きなことをしていて、「あいつ、面白いことやってんな」と嫉妬していましたね。

 その中で何度か戦うことがありましたが勝てない。でもMAOとの試合では自分がやりたいことができるんですよ。手が合うというか。

 その中で、「もし俺がDDT EXTREME級王座を獲ったらMAOとやりたい」という気持ちがずっとありました。だったら今、僕のやりたいこともMAOに出せるし、あいつも僕が相手だったら何でもできると思ってくれていると思うんで、自分たちが楽しいと思える試合、これを見てお客さんが楽しんで貰える試合ができると思ってMAOを指名しました。

――僕は勝俣選手がDDT EXTREMEのベルトを獲得した時、MAO選手を指名するのは、何度か防衛した後だと勝手に思っていました。ただ今のお話を聞いて、これまでのEXTREMEの闘いとは違う、新たな景色を見せてもらえそうな気がしています。

勝俣:僕は同世代の中でMAOを「EXTREME」だと思っているんですよ。だから、一発目でこいつを倒さないとチャンピオンとして今後闘う時、自分の中で納得しないんじゃないかな、と思うんです。

 MAOを超えてこそ、DDT EXTREMEのベルトの価値が上がるんじゃないかなと思ったんですよ。だからこの試合、過去を振り返ったら勝率的に0%だし、正直勝てるか分からない。初防衛戦でベルトを失うかもしないですけど、MAOとやりたかったんですよね。

――かなり熱い初防衛戦になりそうですね。そしてその舞台が後楽園のメインイベントです。

勝俣:過去、DNAでは後楽園ホールで上野とメインで戦った時がありますが、DDT本体のメインというのはデビューしてからDDTの後楽園を見てきて、「いつか立ってみたい」とずっと憧れていたので、緊張もしますけど楽しみの部分もある。

 自分が勝った時に後楽園のメインを締められるのか…等、いろいろ考えます。後楽園のメインに立てる人って選ばれた人しか立てないじゃないですか。「やっと自分のプロレスキャリアで後楽園のメインに立てるようになったんだ」と思いました。

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