【プロレスリングWAVE 狐伯選手(前編)】1年で一番嬉しかったのは、飯田沙耶とのシングル。一番悔しかったのは…

――6月のプロミネンス興行、ハードコアミクスドタッグ1DAYトーナメントでの、狐伯&ビオレント・ジャック vs 世羅りさ&杉浦透も衝撃的で記憶に残っています。

狐伯:普段は女子同士のハードコアが多いです。男子選手との対戦はプロミネンスに出場した時くらいなのですが、それも楽しい。

男子は力があるし、一つ一つの衝撃が重くて痛い。でも、それがまた楽しさを盛り上げてくれるんです。

ボディースラム一つで重さが全然違う。女子レスラーだと背中や腰が痛いってなるけど、 男子選手の場合は内臓に衝撃が達する感じ。痛いけど楽しい、もっとやりたいって思います。

――2023年は田中きずな選手と炎華選手もデビューし、後輩が増えました。前回の取材で「先輩だからといって、できないことを後輩には言いたくない。やるからには自分もできなければいけない。責任の重さを感じている」と話してくれましたね。

狐伯:先輩になって、楽になったことはすごく増えたんですけど、やっぱり気持ちの部分で、「自分ができないことは、人に押し付けない」と今も変わらず思っています。

団体に所属しているプロレスラーだから、練習や試合はもちろん、団体のお仕事に関しても意識しています。後輩ができてから、そういう気持ちはさらに強くなったと感じます。

きずなと炎華もできることがどんどん増えて、すごいスピードで成長している。もっと自分ができることのレベルを上げていかないと、すぐ追いつかれ追い越されてしまう。

――ハードコアなど色々なことをやって自分のできることを増やすというのは、その想いが作用しているのかもしれないのですね。

狐伯:そうですね。できることが増えるのはすごく楽しい。ハードコアだけじゃなくて、普通のプロレスの時も試合中だからできたこともあるんです。

体が勝手に動いて、「あ、今これ決められる!」と感じたこともあります。試合でできたから、練習でもっと違う形にして吸収していく。そういうことがどんどん増えているから、自分の形にできる楽しさを感じています。

でも後輩たちがどんどん成長しているのは実感しているので、自分もそのスピードをもっと上げていかなければならないと思っています。

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