――高校入学して、即レギュラーでしたか?
杉本:いやいや、レベルが高いですから拓大紅陵は(苦笑)。僕自身、そんなに球は遅い方ではありませんでしたが、それ以上に2,3年生の力が凄かったですね。
小枝監督には期待して頂きましたが、1年生の秋に右肘の怪我をしました。変化球を投げた時、違和感を覚えましたね。そこから2年生の夏まで実戦から離れていました。ランニングとトレーニングのみ。
――1年間も投げられなかったことで、心が折れませんでしたか?
杉本:体力に自信があったので、怪我が治れば何とかなるだろうと思っていました(笑)。2年生の夏以降に投げ始めましたね。
高校3年生の時、拓大紅陵は4年ぶり夏の甲子園に出場。その時はレギュラーとして出場していました。
――高校2年生の夏に怪我から復帰してレギュラーに定着するまで、どのくらいの期間かかりましたか?
杉本:2年生の秋の大会のレギュラーメンバーになっていましたね。夏の大会で3年生が抜けたら背番号を貰いました。小枝監督には期待されていたと思います。3年生の夏に向けて少しずつ投げていました。
拓大紅陵は冬場行う「朝練」が有名でした。朝3時半に起きて4時にはトレーニング開始。冬なので真っ暗な中のトレーニングになります。ボールには触らず、みっちり体を鍛え上げます。体力の限界まで行うので、授業中は爆睡でしたね(笑)。
――午後の練習は何時から行うのですか?
杉本:午後の練習は軽めですね。朝練がほとんどメインだったので。ちょっとしたランニングやトレーニングをして終わりですね。現在は、色々と行われていないようです。
1年生と2年生の時、実質冬のトレーニングを2回行いますが、冬を越えると肉体がみるみる鍛え上げられるのが分かります。特に2年生の冬は、体に力がみなぎるのが分かります。
ボールが軽く感じられるというか。高校入学時はスピードが130km/h未満ですが、卒業する頃には当たり前のように130km/h後半を記録するようになりました。
――杉本さんが3年生の時、拓大紅陵が4年ぶりの甲子園出場だったので、地元はかなり盛り上がったのではないですか?
杉本:3年に1度くらいのペースで、定期的に甲子園出場していました。