――DDT UNIVERSAL王者になり、よりチャンピオンとして責任が増したわけですね。ところで同じ時期に「DDTサウナ部(以下、サウナ部)」に加入しました。これまでのDISASTER BOX・ノーチラスとは、ちょっと変わった「ほんわかしたユニット」ですよね。
上野:僕たちも「4人でユニット」というより、「楽しくサウナに入って楽しくプロレスしようよ」という感じなので、ユニット内序列がないし、みんなが仲良しの集まりなので縛りもないし気を使うこともないです。キャリアでいうとタケ(竹下幸之介)が1番上だけど同級生だし、勝俣さんもMAOさんも友達のように接してくれるので伸び伸びとやれていますね。
――最近、お笑いで第七世代が人気です。みんな仲が良くて争いもない。サウナ部にすごく近いものを感じます。
上野:確かに似た雰囲気を感じますね(笑)。「みんなで集まって楽しくプロレスを盛り上げようよ」というのが1番の志かもしれないですね。
――今後、サウナ部では、「何かをタイトルを狙っていこう」とか話していますか?
上野:サウナ部として賞を取りたいですね。今度タケとMAOさんがKO-Dタッグに挑戦しますが、ベルトを獲得して「サウナ部ここにあり!」というのを見せたいですね(笑)。
――年末、サムライTV「インディーのお仕事」で行われる「輝く!日本インディー大賞」で「ベストユニット」を取るとかでしょうか。
上野:そういうのが1番いいですよね!きっとベルトを獲得することで、そういう賞に近づけると思います。ベストユニット賞は「DDTサウナ部」って発表されたら、見ている人が「なんだ、それ?」と思うことを考えるだけで面白くないですか(笑)。
――メチャクチャ面白いです(笑)。面白いといえば翔太選手とのやりとりも面白かったです。12.27後楽園の6人タッグで、上野選手のDDT UNIVERSAL王座に挑戦表明した翔太選手のマイクアピールに、「このベルトじゃなくて、マイクがお似合いだと思います」と返すあたり。
上野:翔太さん、よく喋るんですよ(笑)ただ僕は赤ちゃんの頃から「あ〜いえば、こ〜いう」大阪という環境で育ったため、何か一言返したいんですよね(苦笑)。
翔太さんは、僕の知らないプロレスを沢山知っています。逆にいえば、僕は培ってきたものをぶつけるだけでした。1.9後楽園 翔太さんとのDDT UNIVERSAL戦では、それがリング上でハマり、勝利することができました。
それに翔太さんは探究心が強い方です。今回対戦決まって、翔太さんの好きなアメリカンプロレスを改めて研究しました。翔太さんは、「ただのプロレス好き」でなく、「研究家」なんです。そういうところは負けないように試合前から意識していましたね。
ただ試合では翔太さん、最初からグイグイ来ましたね。でもフィジカル的には僕に分があると思っていたので、翔太さんのペースに引き込まれないように締めるところは締めていく、というのが自分の中でのテーマでした。
――11月以降、クリス選手・MAO選手・翔太選手とシングルで戦ってみていかがでしたか?
上野:3選手ともタイプは似ていますね。若干、MAOさんはスタイルを使い分けているレスラーだと思いますが、クリスと翔太さんは自分のリズムに落とし込もうとする選手です。気がつくとペースを握られている。
そこに引き込まれないように気をつけないといけないし、引き込まれた際の対処の仕方も考えないといけない。テクニックがあるだけではなく、相手をコントロールする能力も高い。MAOさんは、それに飛ぶこともできます。だから試合前に「どんなことをしてくるんやろ?」と、通常の試合より考えましたね。