――昨年末のD王 GRAND PRIX 2022からパワーをつけ始めて、自分自身「パワーがついてきた」と感じたのはいつ頃ですか?
KANON:正直、最初は体をデカくし過ぎてしまった。それがちょうど2月の名古屋大会、土井成樹のUNIVERSAL王座に挑戦したころ。
ただただ体をデカくした結果、土井のジュニアのスピードについていけなかった。
やっぱり土井ほどのジュニアの猛者を相手にするとスピードが全然ついていけない。それに体力の低下を実感した。
体重だけ増やしても重さに体が耐えられなくなり体力の消耗が激しかったんだ。これはマズいと痛感したね。
それでデカいけど機能的にも重視した体作りを、しっかりしなければいけないと思った。
そこから目標を立てて体作りを行い、5月に1回完成しかけたんだけど、5月末に左肩を脱臼して欠場。
ただ休んでいる間も自分のできる範囲で右腕だけはしっかりやったり脚腰を鍛えたりとトレーニングはしていた。
だから7月の復帰戦はTAKAさんと組んで勝ちを飾って、いい形で再スタートできたんじゃないかな。
それほど遅れを取ることなく、戻ってこれたのかなと思う。
――力がついたことで、相手に対してダメージを与える技ができるようになった、とかありますか?
KANON:復帰してから、たまにフィニッシャーに使っているのがベトナムドライバーⅡ。
この技は、相手を担がなきゃいけない。体作りを改善してから担ぐ技ができるようになった。
あと1つは、コブラツイスト。技を極めてから相手がギブアップするスピードが早くなった。
コブラツイストは複合技。足を掛けてフックさせ、腕を通して肩を極めて、最後に首も極める。
1つ1つ力強く締めることで、相手を追い詰め、相手に粘らせない技ができるようになった。