試合後、遠藤と縁のある団体から花束&贈り物。センダイガールズの選手たちからジャパン女子のO G、苦楽を共にした立野紀代さんをはじめとしたLLPWのメンバー。そして遠藤が中学時代に憧れたクラッシュギャルズのライオネス飛鳥さんも花束を持って姿を見せた。
飛鳥さんは「彼女はライオネス飛鳥の私設応援団、山梨支部の会員番号1番。名前が『美しい月』と書いて美月。だから中学生の時から印象に残っていました。いつの間にかプロレスラーとしてデビューして驚きました」と当時を振り返った。
そして観客へ最後の挨拶、最初に沖野。
沖野「お久しぶりです。私は引退を多分できないと思ってました。でも今年2月に遠藤さんから連絡を頂いて、『私が引退するのでいてもらいたい』と。一度は断ったんですが『一緒に引退をしたい』とわざわざ愛媛に来ていただいて。遠藤さん、有難うございました。デビュー前のエキシビションで試合したのも遠藤さん、ケガをしたのも遠藤さん、最後に一緒に立ってるのも遠藤さん。先輩後輩はいつまでも。不器用な遠藤さん、アイガーと一緒にいれたのは楽しかった。一生懸命な遠藤さんにいつも助けてもらいました。ここまで来れたのも皆さん、関係者、ファンのお陰です。今まで有難うございました」
続いて遠藤がマイクを手にした。
遠藤「お忙しい中お集まり頂き有難うございました。もう頭の中は真っ白。考えても言葉が出てこないですが、33年プロレスをやってきました。体力のない自分がプロレスラーになれるのか?と思い、『石の上にも三年』、3年頑張ればなれるんじゃないかと必死にしがみついて気付いたら33年。プロレスを通してこんなに沢山の方にお会いすることができました。先輩、後輩、沢山の方の応援を頂き、やってきました。決して一人でできることではありません。皆さんに沢山の有難うを叫びたくて。WAVEさんの力をお借りして、この大会を開催することができました。沢山の応援、本当に有難うございました」
そして最後に10カウントゴングが鳴らされ、多数の紙テープが後楽園のリングに投げ込まれた。
学生時代から受けた全日本女子プロレスの新人テストは3回落ち、「これが最後!」と受けたジャパン女子に1989年合格。そこから努力を積み重ね、2023年9月10日、自分の足でリングを降りた遠藤美月。会場に集まった全ての観客とレスラー、スタッフが第二の人生を応援しているはず。遠藤の新たなる旅立ちに幸あれ!
◎9・10(日)@後楽園ホール
遠藤美月・沖野小百合引退・アイガー昇華記念大会『打ち上げ花火』
※観衆950人
1,アイガー昇華試合『永遠に』(30分1本勝負)
◯ アイガー&尾崎魔弓with沖野小百合(14分25秒、体固め)志田光&旧姓・広田さ
くら ●
※FFD
2,シングルマッチ(15分1本勝負)
星ハム子(5分33秒、片エビ固め)愛海
※ダイビングボディプレス
3,タッグマッチ(15分1本勝負)
青木いつ希&◯中森華子(8分9秒、片エビ固め)高瀬みゆき&KAZUKI ●
※シャイニングフラワー
4,タッグマッチ(15分1本勝負)
橋本千紘&優宇(時間切れ引き分け)宮崎有妃&永島千佳世
5,遠藤美月引退試合『たくさんの思い出をありがとう』(30分1本勝負)
◯瑞希&SAKI (13分24秒、キューティースペシャル)遠藤美月●&大向美智子
▽延長戦 5分1本勝負
遠藤美月(時間切れ引き分け)SAKI
取材・文:まるスポ編集部
写真提供:柳瀬由紀子