そしてメインイベント、遠藤美月の引退試合はタッグマッチ。パートナーはLLPW時代のライバル、大向美智子。大向は2007年12月に現役引退しているが、この日のために限定復帰。対戦相手はLLPW-Xでアイドルとしてデビューし活動したSAKIと瑞希。
試合は先発を譲り合うSAKI &瑞希のダブルのガットショットでスタート。その二人をダブルラリアットでなぎ倒す遠藤。2007年12月に引退した大向は、現在山口県在住。地元の格闘技ジム「毛利道場」で定期的に「Egoistプロレス教室」を開催していることもあり、技に衰えはない。現役時代を彷彿とさせる攻撃で、瑞稀の髪の毛を掴み投げ捨てる。
途中、リングサイドにいた選手がリングに上がり遠藤にトレイン攻撃。その一発一発を身体に受けて、各選手との思い出を刻み込む遠藤。
瑞希は悲しみを堪えながら声を出し、遠藤の胸にエルボーを叩き込む。瑞希がコーナーの上からダイビングフットスタンプ。これをカウント2で返した遠藤。最後は瑞希がキューティースペシャルでカウント3。遠藤のプロレス人生は終わったかに見えた…
だがSAKIが「私も遠藤さんから3カウントを取らないと『お疲れ様』は言いません』と言って遠藤とSAKIのシングルマッチ5分一本勝負がスタート。
遠藤は串刺しラリアットからDDT。SAKIに3カウントを取らせる気はない様子。
SAKIもビックブーツで形成逆転、倒れた遠藤の顔面を蹴っていく。
残り時間2分、SAKIはブレーンバスターからトップロープに登り、カワイルドニードロップ。起き上がれない遠藤に観客から大遠藤コールが。遠藤はSAKIに馬乗りになり顔面にエルボーを連打。ここで時間切れのゴングが打ち鳴らされた。
だが最後、SAKIが遠藤をフォールし、Tommyレフェリーがマットを3回叩く。幻の3カウントが。
後輩2人にフォールされた遠藤は、これまで見せたことのない笑顔でリングに立っていた。