【NPO法人FunPlace39代表 宮浦めぐみさん】『一緒に生きる』大切さを娘に教わった。障がい者スポーツ支援で共生社会の実現を目指す

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現在の課題は人員不足と資金不足

宮浦さんは今後の目標として、「FunPlace39の活動を通して、障がい者に対する社会の理解や協力の輪を広げ、障がい者のスポーツを取り巻く現状を変えるべくスポーツ環境を整えていきたい」と話す。

だが、宮浦さんの想いとは裏腹に、新たな活動を始めても、その試みに行政が追いつかず公費が支給されない等、資金難に陥るという。また、スタッフ不足も課題となっている。障がいを抱えた人たちは、障がいの種別、程度、スポーツの目的もそれぞれ違うため人員配置に頭を悩ませるという。

障がいの程度にもよるが、安全確保のためには一人に対し、二人以上のサポーターが必要になる。そのため一般的な福祉事業所に比べるとFunPlace39は人員を多く確保。金銭面での負担も大きい。「人員不足と資金不足は現在の課題です。みなさん、どうしているんでしょうね(苦笑)」と困り果てた様子。

スポーツを通じて障がい者と健常者の垣根を越えた社会を目指して

障がい者スポーツ支援を通じて共生社会の実現を目指す

東京2020パラリンピックで障がい者スポーツの認知度が上がり、競技普及など目に見える変化を期待したが、現状は厳しいと感じている。

それでも、障がい者が当たり前にスポーツのできる環境を整え活動を続けていけば、一人ずつ理解者や支援者が増えていき、健常者との垣根も自然に越えていける。

「障がいを持った人が、健常者の隣で泳いでるとか、隣で走っているとか、隣で過ごす当たり前の環境が、スポーツを通じて、広がればいいなと思っています」

8月5日6日、横浜国際プールで開催された『インクルーシブ水泳大会』にFunPlace39が参加。障がいの有無に関わらず、組み分け無しで健常者と一緒にレースができるこの大会は、障がい者と健常者の垣根を越えた一つの実例だ。

障がい者を取り巻く環境は、未だ多くの課題が山積。障がい者が健常者と同等の権利を持ち、誰もが自分らしく暮らしやすい共生社会の実現に私たち一人一人が意識を向け、サポートすることが社会環境の変化につながる。

ぜひ、他人事と思わず自分事として支えの一人になってほしい。できることからはじめてはどうだろう。斜面をのぼる車椅子を後ろから押したり、電車で席を譲ったり、スペースを確保したり・・・それがきっと共生社会の第一歩になる。
(おわり)

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代表:宮浦めぐみ

取材:大楽聡詞 文:黒澤浩美
写真提供:宮浦めぐみさん

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