――ところで、どういうキッカケで格闘技を始めたのですか?
奥村:昔から戦隊ヒーローものが好きでした。⼩学⽣の時、同級⽣で空⼿をやっている⼥の子がいました。それがすごく羨ましかった。
中学になると、男⼦は体育の授業で「柔道」がありますが、⼥⼦はありません。これがまた凄く羨ましかったんです(笑)
それで中学を卒業して、16 歳で空⼿の道場に通いました。ただタイミングが悪いことに知⼈がバイクの事故で⼊院。仕事終わりで病院に通い世話をしていたせいで、空⼿から⾜が遠のいてしまいました。
――その奥村さんが、どういう経緯で格闘技の世界に戻られたのですか。
奥村:上京した後、2度⽬の結婚をしますが、これまた相⼿の酒癖が悪かったり、責任感がなかったりと大変で。周りに頼る⼈もいなくてパニック障害になり通院。そんな時に格闘技をしている⼥性に出会いました。
その⼈が格闘技の試合に出場するというので、友達とディファ有明に観戦しに⾏きました。それが今のジョシカクの先駆けとなった「スマックガール」でしたね。
試合を観て、「やりたい!」と思ったんです。ただ小さい娘が2人いたので、すぐには始められなかったですね。なかなか格闘技ジムに通えなくて、気がついたら年齢が 20 代半ばになっていました。
そしてキックボクシングを始めたのが26歳の時。そしたら肩こりが無くなりパニック障害も落ち着き始めました。多分、⾝体を動かした事で、いろいろなものが整ったのだと思います。キ ックの練習は、とにかく楽しかったですね。
――奥村さんはキックだけではなく、総合格闘技からブラジリアン柔術、シュートボクシングと様々な⼤会に出場していますよね。
奥村:キックの練習しかしていないのに、スマックガールアマチュア⼤会に出場しているんですよ。これは寝技ありの総合の試合です。「全然イケる」と思って(笑)
何にも考えず、格闘技雑誌の「アマチュア選⼿募集」に応募。キック始めて半年くらいの時でした。結果、もちろん何もできませんでした(苦笑)
そこで「総合の試合に出るなら、総合のジムに⾏かなくちゃ」と思って(笑)