――大学卒業後は、一般企業に就職されたのですか?
江盛:全くカヌーと関係のない企業に就職しました。元々カヌーは「大学4年間で終わり」と考えていました。カヌーを続けたい場合、「大学院に進む」や「海外に行く」とか様々な選択肢があります。でも私は「大学卒業したら就職するぞ」となぜか強く決めていました。
「早く働きたい」という意識が強かったのかもしれません。親に、高校時代留学させてもらったり、浪人をさせてもらったり、部活動も支えてもらったりと、いろいろなことをやらせて貰いました。ですから「早く働いて恩返しできたら」と。早く自立したかったですね。
大学4年生の最後の大会である、インカレ(全日本学生選手権)が不甲斐ない結果に終わってしまい、後ろ髪を引かれる感じではあったんですけど…でも就職しました。
就職先は大手飲料メーカーでした。同期が約80人、事前に希望の配属先を聞かれます。私は地方配属を希望したところ鹿児島配属になりました。
その会社自体、新入社員の女性を地方に赴任させることが初めてだったようで、会社としても挑戦だったみたいです。
――鹿児島にはどのくらいの期間いましたか?
江盛:2年間です。入社して半年間は研修期間、その後鹿児島に行きました。鹿児島生活はなんだかんだメチャクチャ楽しかった記憶ばかりが残っています(笑)。いろいろ悩みはありましたが、大切な友達もできたし就職して自由に使えるお金ができたことも大きかったですね。
鹿児島で生活して仕事にも慣れてきた頃、「もう1度カヌーをやってみようかな?」と思いました。
――それは鹿児島に行って、どのくらい経っていましたか?
江盛:半年です。
――あっという間じゃないですか?
江盛:そうですね、あっという間です(笑)。知り合いに連絡し、「鹿児島でカヌーできるところない?」と相談すると、車で1時間のところにあるカヌーができる場所を教えてもらいました。
そこは当時、中学・高校生のクラブチームで、指導者の方のお名前は大学時代から知っていました。私の現在の状況とカヌーの練習をしたい旨を伝えたところ、快く受け入れて頂きました。
会社勤務だったので、「行けるときに行って練習に参加させてもらう」感じでしたね。ですから土日の練習や平日の夜、仕事終わりなどでカヌーを漕ぎにいってました。
――鹿児島では、1年半くらいカヌーをしていたんですね。
江盛:高校生と一緒に香川や石川の大会に参加していましたね。ただ気持ち的には、複雑でした。カヌーは好きだけど、あくまでも仕事終わりの空いている時間でカヌーを楽しんでいる。目指しているものあるわけでもないので、「中途半端だな」と悩みながらカヌーを漕いでいましたね。
そんな時に、今一緒にカヌーホームで活動している代表理事の尾野藤直樹さんから、声をかけられました。
<インフォメーション>
第1回オンラインエルゴ選手権大会
2021年1月30日(土)10:00~ レース開始
北は秋田から、南は鹿児島まで、全12都府県14か所を同時接続しレースを実施!
ライブ動画はこちらから下記サイトからご覧いただけます。