――プロレスの教科書である秋山選手と戦う感じですか?
竹下:秋山選手は自分の力の出し方を分かった上で、相手の力も自分の力に吸収し戦うような感じ。僕としては10割力を出したいのに、7割くらいしか出せない。11.3大田区で秋山選手に足を攻められて、僕は片足の踏ん張りが効かず、飛び技や投げ技の威力が半分以下に落ちてしまいました。その一点集中の攻めが、一つ一つ的確かつ強烈で心を折っていくような感じなんです。
――11.3大田区の時、前半は竹下選手のペースだったように思います。ただ後半に入ってから秋山選手がギアを1段階も2段階も上げてきたように感じました。
竹下:ここは反省点で今後の課題にしているところですが、力の強さと技の瞬発力は僕の方があると思うんです。しかし僕の攻撃は表面だけで真にダメージを与えていないと思っています。秋山さんの攻撃は、仮に手数は少なくても真にくる。終盤、僕の方が苦しいしキツいし勝てない。
――よくレスラーの方が「心を折りにくる」と表現しますが、それに近いですか?
竹下:それに近いですし、仮に心が折れなかったとしても、攻撃された足や腕が動かないものは動かない。その一瞬、3カウントを取るためだけじゃなくて、試合後しばらく立てなくなるような攻撃をしてきますね。
竹下:これまで秋山さんは、そういった戦い方をしてきた。僕はそういった戦い方をしてこなかった。11.3大田区の一戦で、僕はそれに気づいたので。次は自分もそういう攻撃ができるように、考えて挑むだけですね。
<後編に続く>
<インフォメーション>
DDT最強レスラーを決めるリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021」の優勝決定戦が、いよいよ12/27後楽園ホールで行われる。Aブロックを勝ち上がった竹下幸之介は、Bブロック1位の秋山準と対決。果たして11.3大田区の雪辱を果たせるのか!詳細はDDTプロレス公式サイトをご覧ください。
動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEで生配信が行われます。
竹下幸之介 Twitter
取材・文・写真/大楽聡詞
写真提供/DDTプロレスリング