【プロレスリングWAVE 宮崎有妃】今年、葛西純と戦いたい(6)

――野崎渚選手はいかがでしょうか?

宮崎:野崎はNEOに入門した15歳から知っています。彼女は私がなにをしてもついて来てくれる子。昔は少々頼りなくて心配していた時もあったけど、レジーナ王者になり良い意味で独り立ちしました。

私がWAVEで初めて獲得したタイトルはWAVE認定タッグ王座でした。パートナーの桜花が「ベルトが欲しい」と言ったので、「よし、一緒に頑張ろう」と第17代WAVE認定タッグ王者になりました。

その後、野崎とタッグを組みました。野崎は1度もベルトを巻いたことがないので「野崎にベルトを巻かせるために頑張ろう」と奮起し第21代WAVE認定タッグ王者に。

次にタッグを組んだのが広田。彼女は「タッグのベルトを2人の子供に1本ずつ巻かせたい」と。私は「わかった、子供たちに巻かせるために頑張ろう」と第23代WAVE認定タッグ王者になりました。

――他人のためじゃないですか(笑)

宮崎:私、ベルトに興味がない(笑)。志田光の持つレジーナのベルトに挑戦したのは、現在怪我で欠場している野崎が復帰した時、「誰が相手だと1番燃えるのか」を考えました。

彼女からすれば志田や高瀬みゆきになるかもしれないけど、私は私なりに考え復帰した野崎の前に立ってやろうと。

ベルトがなくても素晴らしい選手は沢山いるので、私は「ベルトっているの?」と思っています。だからベルトに挑戦する時は、何か大きな理由が必要。

ちなみにNEOの時、タッグのベルトを獲得したのもパートナーのタニーが「ベルト欲しい!」と言ったからです(笑)。

――ベルトがなくても輝く選手もいるし、ベルトを巻くことで輝きを放つレスラーもいますよね。

宮崎:野崎はベルトを巻いて輝いたし、最近だと現WAVE認定タッグ王者であるgalaxyPunch!(ギャラパン)の清水ひかりもチャンピオンになって変わりました。

ベルトを獲得して崩れるレスラーもいる。野崎がレジーナベルトを巻いた時、「大丈夫かな?」と心配しました。でも野崎はベルトの輝きに負けなかったですね。

――僕の中で宮崎選手は「ベルトがなくても輝く選手」です。ベルトがあろうがなかろうが宮崎選手のスタイルが崩れることはないと思います。

宮崎:それは嬉しいですね!私はそんなに強い選手ではないけど、周りの選手から「負けてもレスラーとしての価値が落ちない」と言われます。

――分かる気がします。宮崎選手は観客を試合内容で満足させられる選手。今回取材をさせていただく際、僕が衝撃を受けた2020年12月のDASHチサコ選手との試合結果を調べて、「あれっ、宮崎選手が負けてる…」と。でも勝ち負け以上に試合内容が素晴らし過ぎて、その印象が強烈に残っています。

宮崎:私も意図してこうなったわけではないです。(しばし沈黙)自分のことを客観的に見るのは難しいですね(苦笑)。

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