目次

初めてのデスマッチ

――引退前、2010.10.29新木場で大日本プロレスの伊東竜二選手と組み、葛西純・沼澤邪鬼組と戦いました。今でこそハードコアマッチで戦う宮崎選手の姿を見ますが、元々デスマッチに興味があったのでしょうか?

宮崎:当時大日本の巡業の際、NEOの提供試合が行われていました。ある時メインの試合が2方向のロープ部分を火で燃やす「ファイヤーデスマッチ」でした。

試合前、初めてのファイヤーデスマッチで沼澤邪鬼くんが控え室で放心状態になっていました。恐怖心からくる「放心状態」だと思います。

でも試合が素晴らしかった。私の中に「恐怖を味わいながら、なぜデスマッチをやるの?」と興味が湧きました。

試合後、デスマッチを戦った選手たちが血まみれなのに爽やかな笑顔でお互い称え合っている。葛西純、山川竜司、金村キンタロー、アブドーラ小林…さまざまなデスマッチファイターを見ていたら「やりたい気持ち」がふつふつと湧き上がってきました。

私が引退発表したのが2010年5月5日。引退前の道場マッチ終了後、私とタニーと田村でトークイベントがあり「引退までやりたいことを5つ上げて下さい」と言われ、私は「デスマッチをやりたい」と。するとイベント終了後に「誰とやりたいのか?」を聞かれました。

当時のデスマッチの黄金カードは葛西純・沼澤邪鬼vs伊東竜二と誰かが組んでいました。だから私は「伊東さんと組んで葛西さん、沼澤さんと戦いたい」と。そしたら大日本さん側が受け入れてくれて、そのカードが実現しました。

――試合後、満足感を得ることはできましたか?

宮崎:デスマッチは想像以上に楽しかった。12月31日引退するのに後悔はないと思っていましたが、唯一の心残りは「もっと早くデスマッチをやれば良かった」と(笑)。

――2022年8月、WAVE15周年大会、世羅りさ選手と画鋲デスマッチを行いましたね。

宮崎:私は練習できない技を使うのが好きです。練習でやったら怖いけど試合でなら使えるという技を出すのがたまらなく好き。もちろん怪我には注意しますよ。技を出す時、一瞬「怖い」と思う感情がある。

でも追い込まれた時の恐怖が好きなんです。これで失敗したら止めるけど、これまで失敗したことがないので。
<(4)に続く>

<インフォメーション>
2.18(土) 川崎・ディアナ道場で宮崎有妃選手と旧姓・広田さくら選手、狐伯選手の三つ巴戦が行われます!詳しくはプロレスリングWAVE・Webサイトをご確認ください。

宮崎有妃Twitter
宮崎有妃Instagram

取材・文/大楽聡詞
写真提供/プロレスリングWAVE

1 2 3

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Share me!
  • URLをコピーしました!
目次