NPB通算97勝の久保康友投手が今シーズンよりプレー
ブレイバーズは現在、41人の選手が在籍している。社会人を経て入団した選手や大学を卒業した選手、そして高校卒業して1年でも早くNPB入りを目指してる選手など経歴はさまざま。
坂本工宜投手や山川和大投手(ともに元巨人)といった、3名のNPB経験者も今シーズンはプレーした。シーズン終了後、4年間指揮を執った橋本大祐監督(元阪神)が退任。山川が引退と同時に新監督に就任することが発表され、来シーズンは新体制で臨むことになった。
特に話題を呼んだのは、昨年12月にブレイバーズの一員となった久保康友投手。”松坂世代最後の大物”として05年にロッテに入団すると、10勝を挙げ新人王を獲得し日本一に貢献。その後、阪神・DeNAでプレーし、NPB通算97勝を挙げた。
18年からはアメリカやメキシコと海外を渡り歩いたのち、20年は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、日本国内でトレーニングを続けていた。
久保投手がなぜ、ブレイバーズに入団へと至ったのか。それは1本の電話からだった。
「最初は久保投手ご本人から直接電話をいただきまして、本当にびっくりしました(笑)。ただ、我々の選手は無給ですので、『それでもいいですか』とそこだけは確認させてもらいました。それでもと言うことだったので本当にありがたかったですよ」
NPBで実績・経験豊富のある選手の存在はチームにとって大きな刺激となり、練習での一つ一つの取り組みがNPBを目指す若い選手たちにとっての”生きた教材”であり、確かな化学反応をもたらしていた。
「橋本(前)監督が投手出身なので、走ることをずっと意識付けていました。ただ、なかなか意図が選手たちに浸透しきれていない部分も正直ありました。そんな中で、久保さんは40歳を超えても率先して走ってるんです。その姿を見て、自分から走るようになった選手が増えたのではないかと。
どちらが正しいというのはないと思いますが、NPBを目指している選手たちにとって、実際にその世界で活躍した方が取り組んでいるのですから、やはり一つの正解なのではないかと感じましたね」