■レースについて
――レース参加も2年目に突入した高校2年生の成績はいかがでしたか?
伊藤:高校2年生の6月、宮城のスポーツランドSUGOで開催された「SLカートミーティング」でコースレコードを取り3位入賞しました。これが大きな大会で獲得した初めての実績になります。
カートの場合、まず初めに「公式練習」があります。コース上を5分間もしくは10分間走り、カートの計測器のチェックなど車に不具合がないのか確認します。
次に「タイムトライアル(タイムアタック)」が行われます。「いかに早いタイムを出せるか」を競うもので全台一斉に走ります。公式練習よりも短い距離を走ります。
タイムトライアルのタイム順で予選ヒートのスターティンググリッド(スタートする順番)が決まります。タイムトライアルのタイムが1番早いドライバーが予選ヒートの1番前、2番目のタイムが予選ヒートの2番目…というようにタイムの早い順からスタート地点に並びます。
――タイムトライアルの早いドライバーが予選ヒートで優位な位置からスタートできるわけですね。
伊藤:予選ヒートからはレース形式、スタートからチェッカーフラッグを受けるまでのタイムを競います。今度は予選ヒートの順位で決勝ヒートのスターティンググリッドが決まります。
――コースは一周どのくらい距離ですか?
伊藤:会場によって変わりますが、日本で1番長いのが三重県にある「鈴鹿サーキット」のカートコースで1264mです。SUGOは984mです。
――その距離をどれくらいのタイムで走るのでしょうか?
伊藤:僕がSUGOでコースレコードを出した時、約42秒です。ここは直線がほとんどないコースなんです(苦笑)。
――タイムトライアルでスタート順が決まります。予選ヒートで後方の選手が何台も追い越すのは難しくないですか?
伊藤:タイムトライアルで1位と10位のドライバーでは予選ヒートの順位も大きく変わってきます。ですから全てのドライバーはタイムトライアルで少しでも前の順位になるよう走ります。