【DDTプロレス 遠藤哲哉】激動の2020年(前編)

――そうなんですか(笑)。あの試合後の取材で「自粛期間中に溜まったフラストレーションを、すぐに発散したいと思い、試合後に(挑戦権を)使いました」と話してくれましたけど。勢いだったのでしょうか(笑)。そして6月「WRESTLE PETER PAN 2020」で田中選手のKO-D無差別級に挑戦しました。久しぶりに田中選手と戦ってみて、いかがでしたか?

遠藤:リング上で、挑戦者として田中選手を待っている時は冷静でしたね。無観客だったのでお客さんを気にする事なく「田中将斗」と向き合いました。他のことは考えていませんでしたね。

――遠藤選手は、有観客と無観客、どちらがやりやすいですか?

遠藤:無観客の方がやりやすいかもしれないですね。本当にリング上だけに意識が持っていけるので。お客さんがいる時は、表情だったり技の見せ方であったり伝える必要があります。だから無観客の方が試合には集中できますね。

――その状況で戦った2度目の田中選手は、どうでしたか?

遠藤:D王GPの優勝決定戦で戦って、田中選手の技を受けたときのダメージは想定できていました。ただスライディングDを食らった時は泣きそうになりましたね(笑)。

――田中選手のスライディングDは受けた瞬間、記憶が飛ぶんですか?

遠藤:カウント2でギリギリ意識が戻り、カウント3前に肩を上げる感じ。あの技は本当に交通事故ですね。

――その田中選手からKO-D無差別級のベルトを奪取しました。この時期、KO-D6人タッグのベルトを持って二冠王の時期がありましたね。シングル戦とタッグ戦、自分の中で切替えができましたか?

遠藤:出来ていたと思います。6月はKO-Dタッグ挑戦も含め、タイトルマッチが続いていました。自分の中では集中力が途切れなくて良かったですね。結構、ビッグマッチのあとは、燃え尽きるタイプなんです。

昨年7月大田区、竹下に敗れたあとは「しばらく何もしたくないな」と思っていました。でも今年は11月3日大田区のあとも試合が続いているので、良い緊張感がありますね。

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