――その状態からどうやって脱出できたのですか?
MAO:D王GP前、何かできることを探していました。それで以前より興味を持っていた総合格闘家の矢野卓見さんに弟子入りし「エセ骨法」を学んだことで好転。プロレス以外のグラップリングや総合格闘技をやり始めたことで調子が上がってきました。
――「エセ骨法」を学ぶことでモチベーションが上がっていったんですか?
MAO:そうです。僕の中でエセ骨法がアイデンティティーになっていきました。第一人者の矢野さんに弟子入りしたことで説得力も増しますし、自信に繋がった。今まで知らなかった技術に触れ、それをプロレスに応用するのが楽しくなりモチベーションが回復しましたね。
――人知れず悩んでいたのですね。でもエセ骨法を学ぶあたりがMAOさんらしい(笑)。僕はMAOさんのプロレスは自由で既存の「プロレス」というカテゴリーにはまらない動きが魅力だと思います。
MAO:僕は「プロレスに正解がある」という考えが苦手。「プロレスに正解がある」とは思ってないけど「ハズレはあるよ」と考えています。その「ハズレ」をしなければ、なにをやってもいいと思っています。
あくまで表現者として「ハズレ」をせず、決められた範囲の中で戦っていくのが「プロレス」だと思っています。だから観てくれる方が「自由にやっている」と捉えてくれるのかも知れませんね。
――MAOさんは同じ技でも、入り方や飛び方が毎回違うのでワクワクします。でもそんなMAOさんが悩んでいたのは気づきませんでした。
MAO:人知れず悩んでいました。The 37KAMIINAのメンバーにしか話していなかったですね。
<(2)につづく>
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取材・文/大楽 聡詞
編集/塩田 博史
写真提供/DDTプロレスリング