――マンモス選手はFMW崩壊後に、姿を消した荒井さんと連絡を取られていたとお聞きしたのですが…。
マンモス:実は亡くなる数日前に荒井さんと電話で話しまして、「大きいことはしなくていいから、FMWというものを少しでもいいから、残った人達で何かやってほしい。それができたらすごく嬉しい」と言われたんですよ。
荒井さんはFMW社長時代に背伸びして色々なことをされていてしんどかったというのがあるから、大きなことはしなくていいということを言われたと思います。これは僕が思うことですが、FMWでスカパー(スカイパーフェクTV)とディレクTVのどちらを選ぶのかという分岐点があったんです。
それでFMWは巨大資本があったディレクTVを選んだのが運命の分かれ道だったのかなと。もしスカパーを選んでいたら別の道があったのかなと思いますね。(「倒産! FMW」によるとFMWは1998年にディレクTVと放映権料年間6000万円、興行演出経費2000万の3年契約を結んでいるという記述がある)
――もし、スカパーを選んでいたら自分たちの身の丈のあった形での”FMW”になったかもしれないですね。
マンモス:まったくその通りです。2000年にディレクTVが徹底しちゃったじゃないですか。ディレクTVからスカパーに移行した時に、契約内容が変わって放映権料も厳しいものになって、今までディレクTVでやっていたテレビ中継体制とエンターテインメントプロレスを維持するために費用の負担が大きくなったんですよ。これが団体の寿命を縮めてしまったのかなと思いますね。
<第3回 後編に続く>
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取材・文/ジャスト日本
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【ジャスト日本】 プロレスやエンタメを中心にさまざまなジャンルの記事を執筆。2019年からなんば紅鶴にて「プロレストーキング・ブルース」を開催するほか、ブログやnoteなどで情報発信を続ける。著書に『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.1』『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.2』『インディペンデント・ブルース』