――とにかくそこで大きなヒントをもらえたということですね。
翔太:自分のプロレス観がメチャクチャ変わりました。それが自分の体に染み込むまで約1年かかりましたね。ガンプロ入って自分なりに調整していたと思います。今振り返ると1年かけて形になった。
――自分の理想とするプロレスの到達点に向けていろんなことを勉強されていますね。そんな翔太さんを見ているとユーテリティプレイヤーとして重宝され縁の下の力持ち的な役割が多くなっているように感じることがあります。
翔太:僕自身はそういうのを考えてやっているつもりはないけど、振り返れば自分の動きが自然にそういう方向に行くこともあるのだなと思います。
でも自分自身は2020年の後半、KO-D6人タッグとインディージュニアを獲得、そして上野勇希が持っていたDDT UNIVERSALのベルトに挑戦した。
あの期間でよりレスラーとしての欲が増したというか、後楽園のメインイベントでシングルのタイトルマッチを行うことやガンプロのメインでタイトルマッチをやることが、やはりいいものだと思ったんですよ。それまであまり経験してこなかったことなので。
――メインのリングの責任感や重圧は違いますか。
翔太:2021年1月9日の上野とのDDT UNIVERSAL戦、僕のレスラー人生で味わったことのない責任感や重圧を後楽園ホールのメインで初めて感じました。
煽りVTRもあって「後楽園、これは俺と上野にかかっているんだ」と、あの時に初めて思いましたね。
板橋グリーンホールの朱崇花さんやミスモンゴルさんのインディージュニアのタイトル戦も「やってやる!見てろよ、俺が絶対に締めてやる!」というポジティブな気持ちでいます。
基本的に緊張しない。でも後楽園の時、初めてプレッシャーを感じました。ただそれが心地良かった。
だから大きな舞台でのタイトルマッチや今度ガンプロでやる天龍プロジェクトのIJタッグタイトル戦はありますけど、今でもそういう機会を逃したくない!という気持ちはすごく強いです。シングルでメインを張る、あの緊張感と高揚感・プレッシャーというのはやっぱり病みつきになる。「今のポジションでいいや」と思うことはないですね。