――広田さんの解釈は「コスプレ」でしたが、MAOさん場合は…
MAO:「囚われない動き」、そのために色々なものを取り入れますね。基本がないと応用ができないので基本を大切にしています。
だからベーシックな部分を作りたくて、2019年10月から2ヶ月間イギリス遠征に行きました。試合をしつつ、平日はプロレス団体が運営しているスクールに通いました。
――どこまでも探究心がありますね。今回8/15,21と重要な試合が続きます。まずは8.15後楽園ホールで青木真也選手が持つDDT EXTREME王座に挑戦。MAOさんは日頃からThe 37KAMIINAの中で、自分だけベルトを保持していないことを気にしていますよね。
MAO:はい、これはかなり深刻な問題です(苦笑)。ベイリーとのKO-Dタッグを最後に、2020年2月田中将斗選手にKO-D無差別級挑戦から現在に至るまでKO-D8人タッグ以外、全部のベルトに挑戦しているのに一度も戴冠していないんですよ。
DDT UNIVERSALもDDT EXTREMEもKO-Dタッグも…KO-D6人タッグは今年だけで二度失敗しています。
こんなに挑戦するチャンスがあるのに…チャンスを掴むことができない。The 37KAMIINAで竹下さんと勝俣さんがKO-Dタッグ王者、上野さんがDDT UNIVERSAL王者で焦る部分はあります。
ベルトは選手をすごく成長させると思っていて、上野さんがDDT UNIVERSALを獲得して成長したのを間近で見ているし、勝俣さんもKO-Dタッグを取って変わりました。
ベルトはキャリアを獲得するために必要なものです。自覚とか意識とか細かいところで変化がある。そして個人的に今回挑戦するDDT EXTREMEのベルトはKO-D無差別級よりハードルが高いと思っています。
――DDT EXTREMEのベルトは相手によってルールを設定するので、僕は予測不能の動きをするMAOさんに似合うベルトだと思います。
MAO:その期待も含めてDDT EXTREMEはハードルが高い(苦笑)。僕は全部のベルトに挑戦しベルトを獲得できなかったので、挑戦することへ後ろめたさもあります。
7.18宮城 白石大会のKO-D6人タッグも勝俣さんが挑戦を口にしてくれましたが自分では挑戦表明できないですね。僕はベルトに挑戦する順番が後ろの方だと思っています。
「欲しいけど後ろめたい気持ち」、だから青木さんから「次期挑戦者はMAO」と指名された時、次の試合の準備でゲートの裏にいたので、かなり驚きました。