――中学卒業後、すぐDDT入団ではありませんでしたね。
MAO:僕は中学を卒業したらすぐに上京する気持ちでいましたが、高木さんから「高校だけは卒業してほしい」と言われ地元宮城の高校に入学し柔道部に所属しました。中学生の時は吹奏楽部でしたから(苦笑)。
――文化系ですか?プロレスとは真逆ですね。
MAO:リアル文化系でしたね。少年野球をしていたけど内気な小学生で、練習が厳しく体壊して小児喘息になってしまった。
それで中学に入り肺活量をつける目的で吹奏楽を始めたら身体が元気になり、エネルギーが有り余って始めたのが「中学生プロレス」です。もし初めてなかったらヤンキーになっていましたね(笑)。
それで高校一年の時DDTの仙台大会あり、高木さんと僕・両親で面接が行われ内定をいただきました。
――プロレスをやることにご両親の反対はなかったのですか?
MAO:最初は両親に反対されたけど「やりたいことをやらせないで文句を言われるくらいならやらせよう」と言われ、最後は納得してくれました。
高校2.3年の夏休み、1週間上京しビアガーデンプロレスのお手伝いと練習をやらせてもらいました。
――本格的に上京したのは高校を卒業した2015年3月ですか?
MAO:山形で自動車免許を取得する合宿に参加したので5月です(苦笑)。
上京して毎日練習をガッチリやりました。ただ今振り返ると「中学生プロレス」の時に身体の使い方を研究したことや高校時代の柔道が役に立っていました。
中学生プロレスを撮影しYouTubeにアップ、自分の姿を客観的に見ることでプロレスラーと比べることができる。
そして高校で柔道を習いしっかり受け身を学ぶことができたので上京する前に「プロレスラー」としてのベースは出来ていたと思います。
――両国国技館でのデビュー戦が8月。上京してからデビューまで期間が短いですね。
MAO:デビューを言われたのが2週間前でした。毎年7月下旬から8月上旬はビアガーデンプロレスです。その途中、リングに上げられてデビューすることが発表されました。
――デビューは突然言われるのですか?
MAO:「練習生の渡瀬(瑞基)と井上(MAO)、リングに上がれ…デビュー決定!」と、びっくりしますよ(苦笑)。訳のわからないまま話が進みコスチュームを作成、気がついたらデビューでした。
――緊張でデビュー戦の記憶がないレスラーがいますが、MAOさんは記憶ありますか?
MAO:第一試合でオープニングVTRが流れ、「バーーン」と最後にデッカい音が鳴った記憶があります(笑)。緊張はしませんでした。
――試合中、緊張しますか?
MAO:たまに緊張しますけど滅多にしないです。リラックスが1番(笑)。