あっという間に「東京2020オリンピック カヌースプリント競技」最終日を迎えました。8/7海の森会場競技場で行われる競技は、女子カナディアンペア(C-2)500m・男子カナディアンシングル(C-1)1000m・女子カヤックフォア(K-4)500m・男子カヤックフォア(K-4)500mの準決勝と決勝が行われます。ここでは各競技の観戦ポイントを説明!
「女子カナディアンペア(C-2)500m」
予選タイム、圧倒的に早かったのは中国ペア(徐 詩暁/孫 夢雅)。唯一1分台の「1分57秒870」で準決勝に駒を進めました。実況をして感じるのは中国選手の「安定したフォーム」。250m通過タイムも「57秒67」と他のチームを圧倒。
会場関係者曰く「中国選手は会場に1番早く来て、1番最後に帰る」とのこと。その地道な努力で中国に金メダルを持ち帰るかもしれません。
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カナディアンシングル200m 銅メダリストのリュドミラ・ルザン擁する「ウクライナペア」も安定。「2分1秒156」と中国に続く予選2位タイム。予選で全てを出し切らず、準決勝・決勝と力を温存しているのか。
中国と同じ予選1組目のドイツも要チェック。250mまでは「58秒49」、中国との差は「0秒82」でしたが、後半伸びず「2分1秒184」と全体3位のタイム。
上記のチームを中心に準決勝・決勝を観戦して下さい!
「男子カナディアンシングル(C-1)1000m」
正直、8/6のレースで1番衝撃だったのが予選3組。男子カナディアンシングルの絶対王者といえばドイツのセバスティアン・ブレンデルが3位!彼はこの競技でロンドン・リオの金メダリストですよ。その彼が予選で3位って…
男子カナディアンシングルは予選上位2選手が翌日の準決勝進出、それ以外の選手は準々決勝のレースに挑みます。そのレースに2着以内で準決勝に進める。「1レース多く」レースを行うことになるのです。
その準々決勝は余裕で2位以内に入るだろうと思いきや、前半500m通過まで3位。思わず実況で「セバスティアン・ブレンデル、まさかの3位」と呟いたような呟かなかったような…
最終的には準々決勝3組1位でゴールしましたが「4分07秒036」。セバスティアンの予選タイムは「4分02秒351」。ブラジルのイザキアス・ケイロスドスサントスの予選タイム「3分59秒894」から比べるとロンドン・リオに続く金メダル獲得は…
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イザキアス・ケイロスドスサントスはリオで、「カナディアンシングル200m」銅メダル、「カナディアンシングル1000m」と「カナディアンペア1000m」で銀メダルを獲得。是が非でもメダルを狙っています。唯一、予選で3分台のタイム。
あと注目すべきは東京2020カナディアンペア 銀メダリストペア中華人民共和国の劉 浩(LIU H)と鄭 鵬飛(ZHENG P)。劉 浩は予選2組で2位になり準決勝進出。鄭 鵬飛は予選1組で3位、準々決勝で1位。何か注目かと言うとタイムが伸びている点。予選タイム「4分10秒115」に対して準々決勝タイム「4分05秒502」と5秒近く縮めています。セバスティアン・ブレンデルもさることながら全体的にタイムを落とす中、タイムを縮めている。準決勝、どのくらいのタイムが出るかも楽しみですね。