――それは子供の頃に、レンタルビデオ屋から借りてきて観ていた「FMW」ですよね。
竹下:そうです。僕はたくさんの団体の試合を観てきましたが、田中選手は歴史が凄いんですよ。FMWからECWに行って、それからZERO-ONE、新日本プロレスのリングにも上がっています。そして各団体でタイトルも獲得しています。 僕がサムライTVを観て、田中選手を追っているのはZERO-ONEから。
特に、2006〜2008年の「火祭り3連覇」していた頃。FMW時代より体つきも変わっていて、「え、あの田中将斗か」と驚きました。 また、2013年2月3日の後楽園ホール、石井智弘選手との戦いは、これまで何万試合と観てきたプロレスの試合の中で、ベスト3に入りますね。
――そう考えると、後楽園ホールでのタイトル戦は感慨深いものがありますね。
竹下:今回の試合は、シチュエーションが似てますよね。NEVER無差別級とKO-D無差別級、ベルトは違えどタイトルマッチで、場所は同じ後楽園ホールのメインのリング。プロレスファンだと、やっぱり重ねちゃうんですよ。
今まで「好きなレスラー誰ですか?」と聞かれた時に「田中将斗」と名前を出したことはありません。でもFMWから追っているので、僕がアメプロ好きの頃にはECWに上がり、ZERO-ONEの時はトップ選手として君臨していたので、田中将斗選手の姿は頭の中に刷り込まれているんですよね。
改めて戦うとなると、思い出すシーンや試合がいっぱいあります。だからこそ勝機はあるかな、と。僕の方が田中将斗のプロレスは観ているので。プロレスは研究したもん勝ちというところが、僕の考えです(笑)。
――その田中将斗選手が、2月23日の後楽園ホールのリング上で「DDTで戦いたいレスラーは3人いる。遠藤、HARASHIMA、そして竹下や」とマイクアピールしていましたよね。
竹下:認知されていることは嬉しかったです(笑)。オタク心ですよね。それも少し強い選手として認知されているぞ、と(笑)。あの時は急に名前を呼ぼれたので、純粋に喜びしかなかったですね。
竹下:ただ、新型コロウイルスの影響で、田中選手と一試合前哨戦をする予定だったんですけど、それが無くなったので、本当の初対決が3月20日、後楽園ホールでゴングが鳴った瞬間なんです。
通算でも、タッグマッチで組んだことはあるんですけど、直接戦ったことはありません。なので実際にぶつかり合っていない分、田中選手は油断していると思うんです。だから「ワンチャンスあるな」と思っています。