――1月26日、後楽園ホールで戦う田中選手との王座戦で何か対策していることはありますか?
HARASHIMA:とりあえずコンディションを上げるだけですね。田中さんは僕よりキャリアも年齢も上ですけど、コンディションが抜群にいいんですよ。その部分はいつもお手本にしています。
年齢とともに「動けなくなる人・動かなくなる人・体がたるむ人・体がしぼむ人」がいますけど、田中さんはコンディションを保ちながら結果を出し続けている。キャリアを積んで体がだらしなくなると、年齢を言い訳にする人がいますが、キチンとしたトレーニングを積めば、まだまだ伸びてくるはずなんです。そこは僕自身、実際に体験しているので間違いないと思います。
そんな中、今でもより良いコンディションを保ってプロレスを続けているのが、田中将斗さんなんです。あの人があれだけ動けているんだから、僕もまだまだ伸びる、と思ってやっています。まさにプロ選手のお手本のような人ですね。
――ただ、リスペクトする相手ではありながらも、ベルトは獲られたくないですよね。
HARASHIMA:もちろん、DDTプロレス最高峰のベルト・KO-D無差別級のベルトですから、他団体に流出させることは絶対にしたくないですね。「DDTのリング」で「DDTのベルト」ですから。ただでさえ「D王GP」で優勝されているので、KO-D無差別級王座は渡したくないです。
――そうですよね。昨年の「D王GP」の遠藤哲哉選手と田中将斗選手の優勝決定戦は、どんな気持ちで観戦していましたか?
HARASHIMA:あの2人が優勝決定戦で戦うことが決まった時、僕は漠然と「遠藤が勝つ」と思っていました。でも蓋を開けたら、最後には田中さんが遠藤を圧倒して勝利を飾っていたので、驚きましたね。
田中さんのフィニッシュホールドである「スライディングD(尻もち状態の相手に対してロープの反動を利用し、相手の首元に自分の肘を叩き込む技)」の威力も全く落ちていませんでした。
――そのスライディングDへの対策はありますか?
HARASHIMA:対策ではありませんが、ハーフダウン(尻もち状態)の相手に対して仕掛ける技として、助走をつけ両ひざをぶつける僕のフィニッシュホールド「蒼魔刀(そうまとう)」と被るので、その部分では負けたくないですね。
――2019年は二冠王で締めくくりましたが、2020年はどのような一年にしたいですか?
HARASHIMA:「昨年より良い一年にする!」ですね。2019年は2本のベルトを持って終えることが出来たので、2020年は「もっとベルトを増やして、昨年以上に、より良い一年にする」ことを目標に掲げて突き進んでいきます。
――それは、他団体のベルトも含めてですか?
HARASHIMA:そういうチャンスがあれば他団体のベルトも狙いたいですね。ただ僕は、DDTという団体をもっと大きくしたい。やはり土台があってこそ上が広がっていくと思うので、基本的な部分であるDDTを大切にしていきたいです。
――最後に、1月26日の後楽園ホールに向けて意気込みをお願いします。
HARASHIMA:僕は、みんなの応援が力になります。みんなの声援があれば僕はもっと強く戦えるので、僕を信じて応援してください!
取材・文・写真/大楽聡詞
編集/佐藤主祥