――貴重な情報をありがとうございます(笑)。ところでHARASHIMA選手は、試合後のマイクアピールで「なんでかって。それは鍛えているからだー」で締めますよね? これは、いつ頃から、どんなきっかけで始めたんですか?
HARASHIMA:学プロ時代から「鍛えているから大丈夫だよ」とは言っていたんです。大学の友達や両親が学プロを観戦する度に、試合をしている僕の姿を見て心配していたので。なので当時は、みんなを安心させるワードとして使っていました。
ですがプロデビューして2005〜2006年あたりに、大鷲透さんとの試合中、パワーボムを受けて結構大きなダメージを受けてしまって。その時、会場のお客さんが心配してくれて、とっさに「鍛えているから大丈夫だよ」という言葉が出たんです。
そして他の試合の時、ある技を受けたら前と同じようにお客さんが心配してくれたので、「大丈夫だよ」と言ったら、お客さんから「なんで〜?」と返ってきて。その言葉に「鍛えてるからだ!」と答えたところから、今のマイクアピールが始まりました(笑)。
――そこからコール&レスポンスが始まったのですね。では、昨年11月3日の両国国技館大会で、KO-D無差別級王座とEXTREME級王座の二冠王に輝きましたが、この試合を振り返って頂けますか?
HARASHIMA:その時の試合は、お客さんの声援と、同じ時代を戦った選手の応援がすごく僕の力になりました。ドラゴンボールの元気玉ではないけど、そういった「後押し」というか、「エネルギー」を感じた試合でしたね。
あの時のお客さんの声、セコンドにいた同じ時代を戦った仲間、KUDOくんやウラノくんとか木髙イサミとか、みんなの応援を感じたからこそ勝つことができた。なので僕1人では勝てなかったと思います。
――その時に獲得したKO-D無差別級王座を賭けて、1月26日後楽園ホール大会、D王GPで初出場初優勝を果たした田中将斗選手と対戦することになりました。D王GPのリーグ戦では田中選手と戦って、時間切れ引分けでしたね。
HARASHIMA:そうでしたね。田中選手とのリーグ戦は、僕が勝てばBブロックから優勝決定戦進出という大切な試合でした。絶対に勝たなければいけない試合だと分かっていたけど、戦っていて、どんどん楽しくなってしまったんです。
技をかけるとやり返してくるし、殴ると殴り返してくる。そのやりとりが楽しくて、気がついたら30分経ってしまいました。田中さんは元FMWの選手。僕はハヤブサさんが好きでFMWを観ていたので、その思い入れもありながらのシングル初対決でしたね。