1989年、「平成」にデビューを飾った獣神サンダー・ライガーが、「令和初」の新日本プロレスのビッグマッチ「レッスルキングダム14」で引退した。5日の引退試合は、盟友・佐野直喜を組み、IWGPジュニア王者の髙橋ヒロム、リュウ・リー(元ドラゴン・リー)と対戦。最後は髙橋ヒロムのTIME BOMEの敗れたライガー。リング上で天を仰いだ。 ジュニア戦士でありながら、当時IWGPヘビー級王座だった橋本真也との闘い。無名レスラーを全国区にした「スーパーJカップ」の開催。パンクラスに参戦し、鈴木みのると総合格闘技ルールでの対戦。挙げればキリがない記憶に残る闘いを、ファンの脳裏の焼き付けてくれたライガー。引退試合後の一問一答をご紹介する。
ーー正真正銘、「最後の試合」を終えたばかりですが、心の中でどんな想いが込み上げていますか?
ライガー:やはりチャンピオン、高橋ヒロムの強さですね。何やっても、吸い込まれていく。手応えがない。2枚も3枚も彼が上手でしたね。
そういうことで、僕が下した引退という決断は間違っていなかったと思います。これからの新日本プロレス、みんな大変だと思う。本当に怪我をせずに、益々盛り上げていってもらいたい。
ヒロム選手は最後に『新日本プロレスのジュニアをもっともっとデカくする』と僕の耳元で言ってくれたので、あとは放送席から『すげぇ!』と言っておきますよ。
ーー去年の旗揚げ戦の翌日に引退を発表されてからおよそ9ヶ月。ライガーさんが考えた“引退ロード”は、最終日を迎えました。ご自身の望み通りの形になりましたか?
ライガー:望み通りですね。何の悔いもないし、しんみりとした感じは好きじゃないので(笑)。
『ああ、やっぱり今日の試合はライガーらしかったね』『本当に引退するのかな』という声が聞けたら、望み通りです。