
4月27日、横浜アリーナで「ALL STAR GRAND QUEENDOM 2025」が開催。IWGP女子王座を賭けて、王者・岩谷麻優vs挑戦者・朱里の“頂上”対決にして“象徴”対決がおこなわれた。
第3代IWGP女子王者の岩谷は現役唯一のスターダム1期生。数々のベルトを戴冠してきた「スターダムのアイコン」。2019年女子プロレス大賞受賞。2年前の横アリでAEWのメルセデス・モネからIWGP女子王座を奪還すると、2年間防衛。

一方、朱里はスターダムで「最強」とも言われる存在で「強さ」の象徴。ハッスルでプロレスデビューし、スターダムには2020年から所属。2021年末両国で赤いベルトを獲得すると2022年末の両国までの1年間絶対王者として君臨し、2022年女子プロレス大賞を受賞。
朱里は自身のユニットGod’s Eye(GE)のメンバー育成に力を入れつつ、2023年以降タイトルから遠ざかっていた。
そんな中、朱里は2024年を「勝負の年、変化の年」と宣言し、1月にIWGP女子へ挑戦。岩谷との死闘を繰り広げるもタイトル奪取とはならなかった。だが2025年、改めてIWGP女子のベルトを巻いて自分の年にすると宣言。

序盤からバリエーション豊かな蹴りで岩谷を追い込む朱里。岩谷は場外の朱里にトペ・スイシーダを仕掛けるが、逆に朱里は場外でDDT。王者の岩谷は力なく朱里にパンチを放つも、挑戦者の朱里は感情むき出しでエルボーを顔面に叩き込む。
しかし、“ゾンビ”の異名を持つ岩谷は息を吹き返し、朱里の後頭部にエルボーを連発。同時にお互いのハイキックが決まり、ダブルノックアウト状態に。立ち上がった両者はコーナートップでエルボーの打ち合いを展開。岩谷が雪崩式フランケンシュタイナー、フロッグスプラッシュで朱里を追い込むが、カウント2で返す。
その後、岩谷はドラゴンスープレックスからムーンサルトプレスを狙うも、朱里は阻止。担がれた岩谷はリバースフランケンシュタイナーで朱里の後頭部をマットに突き刺し反撃。しかし、最後は朱世界2連発で岩谷から3カウント。朱里がIWGP女子王座を戴冠した。

岩谷は「朱里さん、おめでとうございます。すごくすごくすごく悔しい。2年間、プロレス人生全てを賭けて戦ってきました。そのベルトを落としてしまった。これで岩谷麻優…このスターダムのリングが大好きです。けど、そのベルト無くなったから。そのベルトの未来は朱里さんに託します。そのベルト、本当に本当に重たいベルトです」と手を差し出し朱里と握手を交わした。
すると3.10新宿FACEで朱里と引き分けたSareeeが「朱里、決着ついてないよね。初防衛戦の相手は私で文句ないよね」と挑戦者として名乗り。すると朱里は「皆さんいいですよね」と観客に問いかけ大歓声、初防衛の相手はSareeeとなりそうだ。