【DDT】UNIVERSAL王座は “プロレス王” 鈴木みのるの手に。「ベルトから声が聞こえた。“外の世界に連れてってくれよ” ってな」

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3月20日後楽園大会、DDT旗揚げ28周年大会のセミファイナルはDDT UNIVERSAL選手権試合。〈王者〉上野勇希 vs〈挑戦者〉鈴木みのるのタイトルマッチが実施された。

上野は2016年デビューの29歳。器械体操仕込みの美しい飛び技や端正な容姿から、DDTで屈指の人気を誇る。DDTではKO-D無差別級王座はじめ様々なタイトルを獲得してきた。1.26後楽園大会では、アメリカのレスラー、グリンゴ・ロコからUNIVERSAL王座を奪取。

鈴木は1988年新日本プロレスでデビューした56歳。新日本プロレスをはじめ、プロレスリング・ノア、全日本プロレスなど数多の団体のタイトルを奪ってきた “武闘派” レスラー。強く、激しく、苦しめるファイトスタイルで “プロレス王” の異名を持つ。

2人が初めてリングで出会ったのは2024年11月17日、宮城県・大崎大会でのタッグマッチ。鈴木のことを「初対戦を果たしてからメロメロだった」と自身のnoteに綴る上野。1.26後楽園大会、UNIVERSAL王座を戴冠した上野は、初防衛戦の相手に鈴木を指名。それに応え、2.5新宿大会に鈴木が来訪。「俺の遊びはちょっとだけ激しいぞ。それと痛いぞ。」と挑発し、タイトルマッチを快諾した。

場外では息を呑む乱闘が繰り広げられた

試合開始後、鈴木から強烈なエルボーを喰らうと、上野はショルダータックルで対抗。スマートな印象の上野だが、いつもと違う殺気だった様子に会場がどよめく。上野の猛攻撃を受けるも、鈴木は涼しげに「遊ぼうぜ」の一言。鈴木のエルボー連打に、上野も不適な笑みを浮かべて受け切っていく。

打点の高いキックに会場からは歓声が上がる

フラフラになりながらも打点の高いドロップキックを見舞う上野。鈴木のチョークスリーパーに意識が遠のくも、会場の大 “上野” コールに立ち上がり続ける。しかし最後は鈴木のゴッチ式パイルドライバーを受け力尽き、3カウントを許した。

「おい上野、おもしろかったぜ!いつでも来い。いつでもお前とまた、遊んでやるよ!」と鈴木。上野は「くそっ!」と悔しさを露わに、足取りおぼつかないまま退場した。

貫禄を見せつけたDDT UNIVERSAL新王者の鈴木と、悔しさを隠せない上野

バックステージで鈴木は「UNIVERSAL チャンピオンベルトよ、俺と一緒に、世界の旅に出ようぜ。どこがいいかな?アメリカか?イギリスか?プロレスあるところ、闘う相手がいたらそれがすべてプロレスだ。リングが大きいとか小さいとか、客が多いとか少ないとか、関係ないんだ。プロレスは世界中にあって、その世界中を行き来できる特別なパスポートを俺は持ってるんだ。それは上野は持っていない。だからこのベルトから俺のところにやって来たんだ。 “俺を外の世界に連れ出してくれ” って。いるぞ、ロクでもねぇクソヤローどもが世界中にいるぞ。名乗りあげて来い!」と ”プロレス王” らしい展望を語った。

対戦した上野については、「思った通りとち狂ってやがるな。俺はああいうの好きだ。またやろうぜ。殴り合いでもいい、蹴り合いでもいい、罵り合いでもいい。」と楽しそうにコメントした。

DDTのベルトが外部に、そして国外に流れようとしている。鈴木みのるの狂気に立ち向かい、ベルトを取り戻そうと名乗りを上げるのは誰か。一筋縄ではいかない相手ゆえ、行末がまったく読めないUNIVERSAL王座。今後の動向に注目したい。

<インフォメーション>
3月23日(日)、大阪市都島区民センターにて「なにわ闘⼠2025」が、2025年3月26日(水)〜27日(木)は上野恩賜公園野外ステージにて「お花見プロレス2025 【DAY1】・【DAY2】」が開催。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。

記事/藤本桃子
写真提供/DDTプロレスリング

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