飯野、先に進んでるから、また追いついてこい
飯野との対戦が決まったとき、ディーノは「自分が想定していたタイミングではなかった。飯野雄貴がKO-D無差別級王座を戴冠したときかなと思っていたから、まだちょっと早かったね」と振り返る。
1月23日後楽園で「この1年の飯野、見せてもらおうか」と挑発したディーノ。「プロレスラーって、流れを作り出せる人もいるし、流れが来た時に頑張る人もいる。そういう波の大きさって人によって違うんだよね。性格もあるし、期待とかポテンシャルも。飯野は前者ではないと思っていたけど、彼なりにその波を起こしに来たのかな」と今回の飯野の行動を評価した。

ディーノ自身については「私は比較的 “波を作り出せるタイプ” の人間だけど、ずっと控えていた部分があって。それをフェロモンズにぶつけた。でも解散して、個人でやっていかなきゃいけないから、久しぶりに自分で波を起こしに行った1年が去年だった」と語る。
その言葉通り、フェロモンズ解散後の2023年10月に秋山準と大石真翔と組んでユニットD.O.A(Dead Or Alive)を結成、翌月にはKO-D6人タッグを奪取。2024年2月には当時KO-D無差別級王者の上野勇希に挑戦した。

試合が白紙になったことについて、「お互いキャリアを重ねて、また別のタイミングがあるのかないのか…。試合が流れるのは人生でもよくあることだから、受け入れて前に進むしかない」と今後の2人の対決を濁した。
今回悔しくも欠場となった飯野に、「私は “先にいるよ” っていう気持ちしかないね。飯野の人生を歩むなかで、私との戦いは、今、避けられなかったんだろうね。でも、運悪く欠場になった。となると、私はそこにとどまってはいられない。先に進んでるから、“また追いついてこい” っていう気持ちがありますね。」
先を見据えるディーノだが、今回の飯野戦ではファンの期待に応えるべきか悩んだという。中編では、“フェロモンズをどう乗り越えるか” という問いに対するディーノなりの答えをふまえ、2月23日後楽園のタッグ試合について話を聞いた。
<中編に続く>
<インフォメーション>
3月20日(木) 後楽園ホールにて「Judgement2025~旗揚げ28周年記念大会5時間スペシャル~」が開催。<王者>男色ディーノ vs スーパー・ササダンゴ・マシン<挑戦者>のDDT EXTREME選手権試合が実施されます。
3月16日(日)には大田区産業プラザ(PiO)にて「Judgement2025直前!大物販&記者会見祭り」が開催。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。
文/藤本桃子 編集/大楽聡詞
写真提供/DDTプロレスリング