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2.23後楽園大会「NEXT GENERATION 2025 ~如月ロマン~」のメインイベントは、若手トーナメント「D GENERATIONS CUP 2025(DGC)」優勝決定戦。Aブロック1位通過の正田壮士とBブロック1位通過の高鹿佑也が対戦。両者は2023年のDGC優勝決定戦で対戦し、正田が優勝。因縁の2人が再び対峙した。
正田は2022年8月14日デビュー。少林寺拳法をバックボーンに持ち、入門後3ヶ月という団体最速デビューを果たした。ユニット「SCHADENFREUDE Internationa(シャーデンフロイデ インターナショナル)」に所属。確かな実力と180cmの恵まれた体格で、団体でも一目置かれている存在だ。
一方、高鹿は2021年4月11日デビュー。ユニット「バーニング」に所属していたが、2024年12月28日両国大会で遠藤哲哉とタッグを組むもMAO & To-yに敗北。試合後、遠藤がユニット解散を表明し、その後所属なし。DGCでは自分の在り方をがむしゃらに模索しながらへの優勝決定戦の切符を手に入れた。
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試合は序盤両者勢いを譲らない。正田の強烈なキックに、高鹿は関節技で対抗。正田はパイルドライバー、スリーパーホールドと積極的に攻め、何度も高鹿を押さえ込む。しかし高鹿は3カウントを許さない。
高鹿は正田のキックを受け止め反撃。水車落とし、バックドロップでダメージを与えていく。正田のジャーマンスープレックスホールドを返し、脇固め。そして昨年引退した岡田佑介の「インターセプト」、遠藤の「トーチャー・ラック・ボム」と次々に見舞い、バーニングの魂を魅せた。しかし正田も執念で起き上がる。
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ふらつきながら両者エルボー合戦。正田は三角蹴りから怒涛の攻め。正田の得意技「正田のチカラKOBUムキムキ」でとどめを刺そうとするも、高鹿はかわし、正田の腕を締め上げる。逃げる正田を捉え続け、変形トライアングルランサーで正田がギブアップ。高鹿の執念、バーニングの魂に、会場は割れんばかりの大喝采。
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試合後バックステージで高鹿は「優勝できました…!今年のDGC、なんとしても優勝しなきゃいけなかった。約束を果たすためでもあるし、自分としても、ここでもう1回正田に負けちゃったら、また昔の自分に戻っちゃうから。あの両国(12.28)で負けて、自分で生まれ変わるという決心をして進んできた道が間違いじゃなかったっていうのが、優勝できて改めて証明できたのかなと思います。」とコメント。遠藤や岡田をはじめ、元バーニングのメンバーにも思いを寄せた。
惜しくも優勝を逃した正田は「どうですか?最高だったっすか?僕は負けてしまったけれども、今回のDGCは史上最高だったと思います。ただ “悔しい” で終わりたくないって言ってたっすけど、やっぱり悔しいっすね。悔しいけど、どんなに悔しがっても今日は返ってこないし、明日になればどうってことなくなるって信じて。僕は、こっからまた頑張っていきますよ。僕は、チョー最高でした」とやりきった顔を見せた。
4.6後楽園大会でのKO-D無差別級王座への挑戦切符を手に入れた高鹿。ユニット解散以降、1人で戦い続けてきた。しかし高鹿のなかには確実にバーニング全員の魂が宿っていた。様々な思いを継承し、NEXT GENERATION、新たな世代を牽引する存在となるか。
<インフォメーション>
3月1日(土) 千葉・TIPSTAR DOME CHIBAで「PIST6×プロレス ドームファイト2025 in TIPSTAR DOME CHIBA」が開幕。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。
記事/藤本桃子
写真提供/DDTプロレスリング