上沢直之の移籍についてプロ野球選手会が声明「球界の影響力のある人の発言によって誹謗中傷につながる」

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今季からソフトバンクに入団した上沢直之投手。

キャンプでのアピールを続け、開幕ローテを示唆するなど小久保裕紀監督からの評価も上がっている。

昨季オフ、この移籍についてファンや球界OBなどで大きな議論を呼んだ。

日本ハムから米球界に挑戦し、レイズからレッドソックスへと移籍するもメジャーでは2試合の登板に終わる。その後傘下3AウースターからFAとなり、シーズンを終えた。

帰国後は古巣の球団施設で練習を続けていたが、「どの球団でも話を頂けるのであれば“結構です”と言うのではなく、一度話を聞きたいと思っています」と発言したことから火種が生まれた。

その後日本ハムからは渡米前の条件だった年俸1億7000万円での1年契約を、一方ソフトバンクからは4年総額10億円プラス出来高払いの提示を受けると、最終的にソフトバンクへの入団を決断。

まだFA権を獲得していないにも関わらず、海外移籍からたった1年で国内他球団と契約したことに加え、ポスティングシステムで日本ハムへ渡った金額は6250ドル(約91万円)だったことなどから、各所で批判の声が挙がっていった。

しかしキャンプも始まりほとぼりも冷めつつあった中、20日にある声明が報道された。

この日那覇市内で行われたNPBと日本プロ野球選手会の事務折衝後、選手会・森忠仁事務局長が看過できないとしてこう述べた。

「制度上、違反して(日本球界に)戻ってきているわけではないのに、球界の影響力のある人の発言によって、誹謗中傷につながっている。今後開幕前や特に上沢君が日本ハムと対戦するときに、またこの話をされると火種がつくので、球界としてもうこのような発言はやめましょうと」

選手会会長を務める会沢翼(広島)も「なぜ、あの発言が出たときに、NPBは『問題のない行動』だと、(上沢を)かばわなかったのか」と疑問視しているという。

日本ハムで上沢と共に戦った新庄剛志監督は「マイナー契約なら絶対行かない方がいい」と助言し、渡米後も連絡をとっていたがライバル球団への移籍となった結果に

「ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断をされたのはすごい悲しいし、一緒にやりたかった」と率直な感情を吐露。

また、「プロ野球自体がその流れになってほしくない。ポスティングで(メジャーへ)行って、いい活躍ができなくてソフトバンクに行くっていう流れ」と、そのソフトバンクで指揮を執る小久保監督や榊󠄀原定征コミッショナーがいる場でも改めて提言していた。

今後誹謗中傷が続いた場合、何らかのアクションを行う可能性も出てくるが、それは動き次第となる。

上沢は入団会見で「この決断が良かったと思えるように、自分の野球で示せたら」と覚悟を語った通り、マウンドで結果を出すのみである。

記事/まるスポ編集部

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