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2月5日、新宿FACEにて「NEXT STEP GAME 2025」が開催。若手No.1決定リーグ戦「D GENERATIONS CUP 2025(=DGC)」が行われた。DGCはAブロック・Bブロックに分かれ、全8名が参加。この日はAブロックの中村圭吾 vs 石田有輝戦。
中村は2019年10月19日デビュー。右膝の負傷によって2回の長期欠場を経て、DGC出場は2年ぶり2回目。12月28日両国大会では青木真也とタッグを組み、拳王&大和田侑(プロレスリングNOAH)を相手に存在感を示した。2月4日時点でのリーグ戦成績は0勝1敗・勝ち点0。
対する石田有輝は2021年10月12日デビュー。学生時代に培った相撲がバックボーンで、身長168cmと小柄ながら、体重86kgの体格の持ち主。DGC参戦選手中、パワーでは誰が相手でも引けを取らない。ここまで0勝1敗・勝ち点0。
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試合序盤は石田が優勢。強烈なエルボーを打ち込み、中村の左膝をマットに叩きつけてダメージを与える。
一方、中村はドロップキックから反撃に出てダイビング・ヘッドバットを石田に突き刺す。その後、中村が復帰後に魅せた新技「ランニング・ダイビング・ヘッドバット」で追い込もうとするが石田は寸前のところでかわす。
石田は中村の頭を両手で掴み、大きく反動をつけて頭突き。鈍い音が会場に響き渡る。中村も負けじと返すが、石田の頭突き連打に立ち上がれない。石田が炎掌を放つが、かわした中村が一瞬の隙をつき変形十字架固めで3カウント。中村がリーグ戦初白星を獲得した。
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バックステージにて、中村は「勝ったぞー!やっと、やっと、やっと、勝ち点2をゲットしました。昨日イルシオンに負けて、すっごい悔しかったっすよ。でもね、今日勝って、すっごく嬉しい。すっごく嬉しい!すっごく嬉しい!!このまま行くぞ、DGC、このまま行くぞ!」と大歓喜。
欠場中、会場で直向きにスタッフ業務に励み、観客に明るい顔を見せ続けてきた中村。その姿が印象に残っているファンは多いだろう。悔しい思いをしながらも、前を向いて努力を重ねた。後輩の成長著しいなかやっと復帰できた2024年、青木真也とのタッグは掴むべくして掴んだチャンスではないか。
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試合をやり切った中村に、青木は優しい笑顔で歩み寄ると熱い握手を交わした。「なぜDGCで中村に期待するのか」との質問に「誰も期待していないからじゃないか!」と答え笑いを誘ったが、青木は中村の愚直な努力を見抜いているに違いない。中村自身の積み重ねに青木の期待も加わり、中村はDGC2025で大輪の花を咲かせるか。
<インフォメーション>
2月8日(土) 横浜・ラジアントホールで「SETSUBUN MATCH 2025」が、9日(日)宮城・夢メッセみやぎ西館ホールにて「仙台新伝説2025 ~ずんだもち~」が開催。各大会内で「D GENERATIONS CUP2025」が行われます。2月8日横浜大会、中村圭吾は正田壮史(1勝0敗・勝ち点2)石田有輝はイルシオン(1勝0敗・勝ち点2)と対戦。
詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。
記事/藤本桃子
写真提供/DDTプロレスリング