――ところで飯野選手がバーニングエルボーを出す時、会場から「イエーイ」とコールが起きるようになったのが、DDT UNIVERSAL王座を戴冠した頃だと思います。
飯野:9月29日後楽園、武知海青さん(THE RAMPAGE )のプロレス2戦目。この日、自分はDDT UNIVERSAL王座の初防衛戦で納谷幸男さんと戦いました。バーニングエルボーの際、コール&レスポンスすることで「こうやって掛け声を合わせて楽しむんだ」とプロレスを初めて観る人に伝えたかった。ですから何度か繰り返しました。
――それが超満員札止めの後楽園ホールで見事にハマりましたね。
飯野:武知さん目的でDDTを観戦来てくれる方に、どうしたらプロレスの楽しみ方を伝えられるのか考えました。それが上手くいきましたね。
――9月、いつどこ挑戦権を行使されDDT UNIVERSAL王座はMAO選手に奪還されました。飯野選手は約40日間、第13代DDT UNIVERSAL王者として君臨。王座を戴冠していた時期はどんなことを感じていましたか?
飯野:DDT UNIVERSAL王座はMAOさんのイメージが強かった。MAOさんは海外でタイトル戦もしたし、最多連続防衛11回も記録している。
MAOさんの魅力は「リング上で何をするんだろう?」「どんなプロレスを見せてくれるんだろう」とファンをワクワクされるところ、引き出しもたくさんある。
だったら「自分はどんな戦い方ができるのだろう?」と考えました。力vs力、真正面からぶつかり合う戦い。スピアであったりエルボーであったり「飯野雄貴のプロレス」を表現しました。
DDT UNIVERSAL王者として、MAOさんとは別の戦い方を提案した約40日間でしたね。