9日に第3回現役ドラフトが行われ、阪神は畠世周投手(巨人)を獲得した。
巨人から長年のライバルである阪神の移籍ということもあり、SNS上でも「阪神が指名するとはびっくり」「去年の馬場(皐輔)とトレードみたい!」などと話題を呼んだ。
畠は近畿大から16年ドラフト2位で巨人に入団し、一年目の7月から先発ローテーションに入り6勝をマーク。
その後は期待通りとは行かなかったが、21年にはリリーフを中心に52試合に登板し防御率3.07の成績を残した。
しかし、右肘手術もあり昨年は一軍登板ゼロ、今シーズンは1試合の登板に終わっていた。
それでも評論家、さらには巨人の阿部慎之助監督からも「ボール自体は何を投げても一級品」と評価されている。
特に阿部監督は現役時代から右腕を絶賛していた。
ルーキーイヤーだった17年、9月30日の阪神戦で先発した畠は初回に上本博紀の頭部に死球を当てて危険球退場となってしまった。
それでも翌10月1日の同カードで5回から2番手として登板すると、2人目にその上本と対戦。その初球に自らの意思で内角ストレートを投げ込んだ。
結果本塁打を浴びてしまうも、この日一塁を守っていた阿部監督はすぐにベンチで畠の元に行き、臆せず投げ切る姿勢を褒めたという。
当時密着していたドキュメント番組内で「いい投手になると思う」と阿部監督は語っていた。
昨季監督に就任してからもキャンプで畠に直接指導。常々「困ったらどこ投げる?」「ど真ん中です!」とのやりとりがされるなど、その度胸を引き出そうとしていた。
新天地は熱狂的なファンが集う甲子園が主戦場となる。まさにその”度胸”が畠そして阪神にとって、現役ドラフト成功のポイントとなるだろう。
記事/まるスポ編集部