元全日本キックチャンピオン石川直生「全盛期の自分を超えたい」引退後も挑戦し続ける理由とは…(後編)

――今後の目標は?

石川:格闘技のリングで勝利し輝いていた20代、30代の自分に勝ちたい。今の自分はあの頃の自分に負けていると感じます。

なぜならあの頃以上の喜びを手に入れてないから。もしかしたら手に入れられないのかもしれない。でも、僕は挑戦を続けたいんです。

今ダイエット事業に取り組んでいて、成功させようと思っています。なぜその事業かと言うと、僕は引退して10年経った今でも体型が全く変わってないんです。今も体脂肪率は1桁ですし、体重も64キロをキープしています。

毎日運動し、食事も摂生している。現役時代からずっと行っていますが、それって健康にいいこと。太らないし、若々しくいられる。でも、それができないからみんな太ったり、病気になったりします。

僕の中では当たり前の習慣が「すごく価値があることだよ」と、ある先輩が教えてくれました。まだ1年ほどかかるとは思いますが、新しい事業が成功したら、20年間の僕のキックボクシングキャリアが全て生きると思っています。

――最後に石川さんの原動力を教えてください。

石川:みんな「人生のテーマってなんだろう」って考えるじゃないですか。

「自分は何が1番向いているのだろう」とか「自分のミッションってなんだろう」と考えた時、僕はキックボクシングから逃れられないんです。


未だにレッスンをして、Krushの解説もやらせてもらっています。夢先生としてキックボクシングの経験を子供たちに言葉として伝えています。


それはリングで戦うことだけじゃなくて、僕のレッスンそのものをみんなが本当に楽しんでくれている。

だから今度はダイエットという形で人々の健康や生活の豊かさに繋げたい。それが僕の20年間のキックボクシングの価値。その価値をしっかりと伝えることこそ、自分のミッションだと思っています。

(おわり)

石川直生(いしかわ なおき)1979年4月18日、東京都生まれ。1999年1月24日、ニュージャパンキックボクシング連盟でプロデビュー。2005年11月、33年ぶりに復活した全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメントに出場。2006年1月4日、前田尚紀に勝利し全日本スーパーフェザー級王座を獲得。2008年1月から「NAOKICK試練の七番勝負」を開始、戦績5勝2敗。2009年11月のKrushライト級グランプリ2009準決勝の”狂拳”竹内裕二戦は、石川のベストバウトとして語り草になっている。2014年4月引退。現在は64年続く家業のクロコ事業と20年続けたキックボクシングの経験を活かしたダイエット事業、Krushエバンジェリストとして大会の解説席から後輩たちにエールを送る。

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取材・編集/大楽聡詞 文/#ミライ

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