元全日本キックチャンピオン石川直生「全盛期の自分を超えたい」引退後も挑戦し続ける理由とは…(後編)

――2011年9月のKrush.12、狂拳竹内裕二選手との試合はいかがでしたか?

石川:いざ試合当日、竹内が計量で2.4キロオーバー。
ただ、大事な試合だったので中止するわけにも行かず、キックボクシングルールへ変更して戦うことになりました。

僕は試合開始1分で竹内にぶっ飛ばされ、ダウンで倒れました。僕も肘でダウンを取り返しましたが、そのラウンドの最後にバッティングし、また30針くらいの大怪我をしました。

ドクターストップになり、それまでの試合判定で僕が勝ちましたが、試合後に「俺はもう次の試合を最後にしたい」と、また誰の相談もなしに口にしてしまったんです。

――引退ということでしょうか。

石川:そうですね。でも、ある人の紹介で山田武士トレーナーと出会い、組むことになりました。山田さんはJB SPORTSというボクシングジムの名トレーナー。

今まで僕はキックボクシングルールにこだわっていたけど、全て捨てて山田さんと向き合いました。そして2人で相談して問題だったストレートの打ち方を変えてみたら、グングンと伸びたんです。

山田さんと組んでから2~3ヶ月経った2012年1月、卜部くんとの2回目の試合がありました。レフェリーのミスがあってダウンを取られたけど、その後、僕は猛攻してストレートをバンバン当てドローまで持ち込みました。

――2012年12月に行われた卜部選手との3回目の試合も引き分けでしたね。

石川:嬉しいのが、卜部くんもいろんな選手と試合してるけど、1番思い出に残っているのはK-1チャンピオンになった試合ではなくて、僕と戦った3回目だったらしいです。


1 2 3 4 5

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Share me!
  • URLをコピーしました!
目次