26日に開幕した日本シリーズ。ソフトバンクが2連勝し、18年の第3戦からのシリーズ連勝記録を14に伸ばした。
第2戦で先発し、勝利投手となったのがソフトバンクのリバン・モイネロ投手。6回2/3を投げて3失点と力投を見せ、シリーズ15試合目の登板で初先発となるマウンドを勝利で飾った。
モイネロは今シーズンから先発に転向し、一年目にしてチーム2位の11勝を挙げ防御率は1.88。最優秀防御率のタイトルを獲得した。
昨年までも左のリリーフエースとして通算306試合に登板し、135ホールド・40セーブをマーク。20年には最優秀中継ぎ投手に輝くなど、終盤の登場は相手の脅威となった。
そんな中でも先発に転向した理由については、昨オフに松本裕一国際部部長が「もともと本人も先発に行きたいというのがあった。うちは先発陣が薄くて、特に左腕がいないというのもある。このタイミングがお互いにとっていいのではないか」とコメント。
本人の希望とチーム事情を加味しての挑戦となった。
先発とリリーフで最も異なるのがイニング数。これまでは短いイニングで全力投球していたが、先発だと長いイニングを投げる必要がある。
モイネロは調整では投げ込みを多く行っていた。2月末にブルペンで100球以上投げ込んだ時も、「マシンじゃないかというぐらい疲れはなかった」と話すなどスタミナ面はクリアされていた。
オープン戦でも先発してから降板後にブルペンで再び投げるなど、長いイニングを見据えた調整を続けてきた。
また、そのスタミナを支えたのが投げるだけでなく”走る”ことだった。
登板翌日もジョギングではなく走り込みを行うなど、周囲も「本当によく走る」と揃って言うほどだという。
先発転向一年目にして成功を収めたのには確かな理由があったのだった。
記事/まるスポ編集部