今シーズンのパ・リーグ首位打者に輝いた近藤健介。打率3割1分4厘でリーグ唯一の3割打者でもあった。
20年には3割4分をマークし、通算でも3割7厘を誇る屈指のバットマンにとってはなんと初のリーディングヒッターだった。
近藤が指導を受けているコーチは、チームに所属している打撃コーチ以外にも存在する。それが菊池拓斗氏である。
菊池氏は光南高・富士大でプレーし、18年にコーチングの技術を学ぶために米国へ野球留学した経歴を持つ。帰国後は「T-Academy」の代表として、InstagramやYouTubeで技術指導の情報発信もしている野球スキルコーチである。
上記の通りプロ経験はない菊池氏だが、昨年近藤がInstagramでアカウントを見つけ、DMを送って指導を依頼した経緯がある。
しかもそれはWBCの事前合宿中。映像を参考にし、大会では打率3割4分5厘の活躍を見せるなど世界一の原動力になった。
そして今年1月の自主トレでついに直接指導が実現。「どうしてもボールに対して手が先行する」という自身の課題に対し、「バットの軌道をずっとボールのラインに触れることが大事」などとアドバイスを受けた。
バットを出すことを極力我慢することで確実性を上げた近藤は、その教えにしっかりと結果で応えた。
ただ、9月16日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で右足首を負傷してしまい、そのままシーズンを終えてしまった。
チームはこれからクライマックスシリーズ・日本シリーズに向けた激戦が始まる。
「打撃は問題ない。あとは走る方です」と語っていた背番号3は、最後の戦いに向けて復帰を見据えている。
記事/まるスポ編集部