12月15日に後楽園ホールで行われる『K-1 KRUSH FIGHT.109』のメインイベントのリングに立つ、第9代K-1 KRUSH FIGHTスーパーフェザー級王者のレオナ・ペタス。前回9月のK-1 KRUSHで、10代でチャンピオンの座に上り詰めた勢いのある西京佑馬を下し、スーパーフェザー級ベルトを戴冠した。筆者は、初防衛戦を前に話を伺うべく、弟・加藤虎於奈(かとう・こおな)と共にインストラクターを務める高田馬場のジム「LARA TOKYO」を訪問。その際、ベルトを肩に掛ける彼の表情は逞しく、王者の風格すら感じさせた。今回は、そんな新スーパーフェザー級王者の格闘技人生に迫る。
――格闘技を始めたきっかけを教えて下さい。
レオナ:中学時代はサッカーをやっていたのですが、小学3年生から空手をしている弟を横目で見ながら、次第に「空手やりたいな」と思い始めたんです。ただ、中途半端に辞めるのは良くないなと思ったので、中学を卒業するまでサッカーは続け、高校に進学してからキックボクシングをやり始めました。
――リングネームの「レオナ・ペタス」の由来は何なんですか?
レオナ:僕は以前、元K-1選手で空手家のニコラス・ペタスさんに空手とキックボクシングを教えて頂いていたので、「リングネームにペタスの名前をください」とお願いしたんです。すると、ニコラスさんは快く承諾してくださったので、「レオナ・ペタス」で格闘家デビューをすることに決めました。この名に恥じぬよう、努力し続けているつもりです。
――入場曲が人気ゲーム「ファイナルファンタジー」の挿入歌というのにも驚いたのですが(笑)、選んだ決め手は?
レオナ:実は入場曲を何にしようか決める時、アニメ「地獄先生ぬ〜べ〜」のオープニング曲であるFEEL SO BADさんの「バリバリ最強No.1」にするか、今の入場曲にするか迷っていて(笑)。
うちは4兄弟なのですが、僕と虎於奈の間にいる弟に、最終的に今の入場曲に決めてもらいました。
――ぬ〜べ〜、懐かしいですね(笑)。プロデビューをされたのは、大学在学中の20歳の時ですよね?
レオナ:そうです。今思えば、その頃はトレーニングをするのに必死でした。というのも、周りが就活を始め、どんどん会社員の道に進んでいくなか、もし途中で妥協して諦めたら、就職した友達から「あいつ就職しなくて馬鹿だな」って言われるじゃないですか。
だから格闘家として結果を残さないといけませんし、それ以前に自分が選んだ道ですから、責任を持って取り組みたかったので。
――仕事や環境は違えど、周りと競い合わなければいけなかった。
レオナ:はい。最初は家族からも格闘技で生きていくことに対して反対されていました。でも、その格闘技で結果を残せば、家族や周りからも認めてもらえる。だから「それほど世間の目は冷たくないだろう」と思って頑張りました。いや、今も頑張っている最中ですね(笑)。
また、僕を慕ってジムに集まってくれる子供たち、応援に駆けつけてくれるファン、いつも身を削って教えてくださる半澤英俊トレーナー、そういう人たちを「負け」や「怠慢」で裏切りたくない。そのために努力を怠らず、勝利という最高の結果を出して、みなさんの期待に応え続けていきたいんです。