【全日本プロレス 青柳優馬】僕はあえて脇道に逸れながら進みたい。王者とかベルトに縛られるようなことはしたくない

9.23後楽園で本田竜輝(23)の挑戦を受けた三冠王者・青柳優馬。本田は8月の王道トーナメントで青柳、宮原、諏訪魔を撃破し、準優勝。その勢いのままに青柳に挑戦。あと一歩のところまで何度も追い込まれた青柳だが、最後は王者の意地を見せ4度目の防衛に成功。

試合後、スーツに着替えた宮原健斗が登場。「三冠ベルトをかけて、この全日本の歴史的な日に俺の挑戦を受けてくれないか?」と、旗揚げ記念日の10.21後楽園で王座挑戦を表明。2.4八王子大会以来、王者と挑戦者の立場を変えて三冠戦が決定!10.21の三冠戦を前に青柳に直撃した。

――10.21後楽園、三冠王者として宮原健斗の挑戦を受けますが、心境はいかがですか?

青柳:避けては通れない道、ようやくやってきたなっていう気分ですね。全日本プロレスの未来、青柳自身の未来を考えたら、こんなところでつまずいてはいられないなと。ある意味、通過点にしなきゃいけない戦いだと思っています。

――7.2後楽園大会で永田裕志選手から三冠王座を奪取し、4回防衛。青柳選手の発言にも重みが出てきた気がします。

青柳:僕自身のせいではありますが、三冠王座を奪取するまで時間をかけすぎました。全日本プロレスのブランド力を確固たるものにするために10.21後楽園の宮原戦は通過点にしたい。

――10月9日に宮城県角田市で全日本プロレスの興行が開催され、角田市出身のSAITO BROTHERSが大声援を受けていましたね。

青柳:後輩たちが成長し、お客さんの認識も「全日本プロレス=宮原健斗」ではなくなってきている。なんだったら僕が不在でも全日本プロレスの興行は成立すると思います。

そういう状況下で、51年目の旗揚げ記念日のメインが「青柳優馬vs宮原健斗」の頂上決戦はいかがなものか、と僕は考えてしまいます。

――旗揚げ記念日に三冠王者・青柳選手が宮原選手の挑戦を受けるのは相応しいと思いますけど。

青柳:まずは宮原健斗を超えることが大前提。「全日本プロレス=宮原健斗」という出来上がったチャンピオン像を打ち砕きたい。

僕は三冠王者として、良い意味で「チャンピオンらしくなく、自由にいろいろなことを仕掛けていきたい」と思っているんです。

「お客さんの想像を、今までにない斜め上の発想で飛び越えてみたい」と。もっとプロレス界に浸透したい。

「チャンピオン」とは、団体の象徴ですから、真っすぐ進むべきものです。でも、僕はあえて脇道に逸れながら進みたい。王者とかベルトに縛られるようなことはしたくないですね。

――前回の取材時、「五冠王者で、1日2試合シングルとタッグのタイトル戦をしたい」と発言されていました。それもお客さんの想像を飛び越えた発想ですよね。

青柳:世界タッグベルトはSAITO BROTHERSに獲られました。パートナーを変えて世界タッグを獲り戻し、1日2試合五冠タイトル戦を実現したいです。

――宮原選手とのビジネスタッグは解消でしょうか?

青柳:もともとビジネスタッグなので解消もクソもないです。会社に勝手に対戦カードを組まれただけのチーム。解散も結成もない。それにバックステージのコメントを聞くと、あの人(宮原)の中で世界タッグに興味がないのを強く感じるんですよ。

やっぱり自己中心的な考え方が見え隠れします。「やっぱりタッグを盛り上げるつもりはなかったのか」と。そういう態度が僕には許せない。だから世界タッグは別のパートナーで狙いたいと思います。

――となると、11月からの世界最強タッグも別のパートナーを考えているのでしょうか?

青柳:現時点では考えてないですね。世界タッグ王者がSAITO BROTHERSなので、こっちも青柳ブラザーズでの出場を考えていましたが、同時にジュニアリーグ戦(Jr Battle of Glory)が決まっているので。誰と出場しても優勝目指してやるしかないです。

10.21三冠王者としてスーパースター宮原健斗を迎える

――もう少し10.21宮原戦について伺いたいのですが、挑戦者として臨む宮原選手の勝率が高いです。

青柳:僕にはジンクスは関係ないです。僕はお客さんが挑戦者を支持すればするほど燃えるタイプ。あの人が挑戦表明した時点で、結果は見えている。

いつまでも宮原健斗に全日本プロレスを任せることはできない。若手も力をつけている。それは9.23の本田竜輝との三冠戦で痛感しました。

ですから51周年の旗揚げ記念日。52年目に向けて良いスタートを切るためにも、青柳優馬が「ゼンニチ新時代」をお見せするしかないでしょう!

<インフォメーション>
10.21後楽園ホール「#ajpw旗揚げ記念シリーズ2023」が開催。第70代三冠ヘビー級王者・青柳優馬が挑戦者・宮原健斗を迎え撃つ。51年の歴史を背負う戦いは、どちらに軍配があがるのか。詳細は全日本プロレスWEBサイトをご覧ください。

青柳優馬 X(旧Twitter)
青柳優馬 インスタグラム
YouTubeチャンネル AOYAGI-FM

取材・文/まるスポ編集部
写真提供/全日本プロレス

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