2004年12月3日 生まれの18歳。父はジュニアタイトルのメジャー完全制覇を成し遂げたプロレスラー田中稔、母はそのルックスからアイドルレスラーとして絶大な人気を誇った府川唯未。レスラーとして最高のDNAを持つ「きずな」は、2022年4月入団発表記者会見を行い、プロレスリングWAVEの練習生となる。WAVEの先輩方の指導の元、1年間みっちりレスリングを学び、高校卒業後の2023年4月デビューを飾った。デビューから3ヶ月、きずなに生い立ちや両親の説得、そして今の心境を聞いた。
最初は「プロレス=怖い」というイメージ。栗原あゆみさんの試合を観て印象が変化
――田中きずな選手、幼い頃はどんなことに興味がありましたか?
きずな:小さい頃は母とお菓子作りをしていました。習い事は幼稚園の時、仲のいい友達と一緒にフラダンス、そのあとはジャズダンスを習いました。中学はテニス部に所属しましたね。
――お父さんの職業が「プロレスラー」だと認識したのは、いつ頃ですか?
きずな:私が幼い頃、母が「ケガに気をつけてね」とか「大丈夫?」と父を気遣ったり、父が「痛い痛い」って体に痛いところがあるのを見ているうちに、だんだん分かってきました。
あと父は自分の試合を必ず映像で振り返えるので、「あれ?パパがテレビに映っている」って、だんだん理解しました。
――そんな家庭環境の中、プロレスに興味を持ちはじめたきっかけは?
きずな:私、小学校2年生まではプロレスが怖くて会場に行きたくなかったんです。父の試合を東京ドームとかに観に行きましたが、大音量の暗い会場が、私にはすごく怖かった。ですから「プロレス=怖い」というイメージでした。
当時、栗原あゆみさんが良くしてくれて、私にとって「優しいお姉ちゃん」でした。ある日、母から「AKINO選手の15周年に行きたいんだけど一緒に行かない?」と誘われて、「怖いから嫌だ」って断ったんです。そしたら「あゆみちゃん出るよ」って。
私は「じゃあ行く」と即答。あゆみちゃんに会いたいから観に行きました(笑)。
その時、AKINOさんに立ち向かうリング上の栗原さんがかっこよすぎて。それで、「プロレスやりたい」って一瞬で決めました。それが小学3年生の時です。